幼なじみプレイ
腐男子プレイ

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秋本番の10月中旬。
あんなにギラギラと照り付けていた夏の陽射しは目に見えて和らいで、陽射しが当たる場所はなんとも心地いい。

お気に入りの音楽を聴きながら、陽射しが当たる机に突っ伏すと、

「……ぶっ!」

頭上から、誰かに思い切り後頭部を押された。

「なにすんだよ!」

思わずイヤホンを外して叫ぶ俺。

「米倉はどっちの味方だよ!」

俺の後頭部を押した犯人であろう橋本からは、ぎゃんぎゃん吠えるも、謝罪の言葉はない。
おまけにそんな馬鹿なことを言い出すもんだから、

「どっちの味方も敵もないっての」

呆れたようにそう言い捨てると、机にぶつけて赤くなってるであろう額を撫でさすった。

そんな俺たちをクラスの女子が遠巻きに眺め、くすくす笑っている。


クラスの女子は、最初こそ、俺と結木さんを見てこそこそやっていたが、橋本の参入で状況は一変。
今は恐らく、どたばたコメディーのショートコントでも見ている感覚なんだろう。

「結木さんさ……」
「ん。なに?」
「…あ、いや。なんでもない」

結木さんに、今なら普通に女友達ができるよって、そう言いたかったんだけど。
それはなんだかお節介な気がして、その言葉をぐっと飲み込んで、再びイヤホンで耳を塞いだ。


「そう言えば結木。おまえ、米倉とはどんな関係なんだよ」
「…気になる?」

結木さんが普通一般的な女子とは違うのは、見た目からも明らかで、まずはその外見から、女子も結木さんのことを敬遠していたんだと思う。

「い、いや。別に気になってない、けど……」

これが、少し天然で癒し系の美少女の田辺さんだとかなら、女子たちも気軽に話し掛けたりもできたのだろう。
実際に田辺さんは、女友達がたくさんいるし。

ただ、結木さんは一筋縄ではいかない性格で、自分が美人でモテるのをちゃんと自覚しているし、言いたいことは、ずばずば言う性格だから他の女子たちに受け入れられなかったんだろう。

「…私に米倉くんを取られるのが怖いとか?」
「ば、ばか言うなっ!」

だけど、本来の結木さんは、自分が興味のある好きな話題になると唾を飛ばしながらのマシンガントークが止まらなくなるし、その見た目に寄らず面白いし、案外、取っ付きやすい。

今も会話の内容は聞こえないけど、橋本は結木さんに押されっぱなしで、真っ赤な顔で言葉に詰まっている。

Bkm

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