幼なじみプレイ
腐男子プレイ

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ラブ&ピース


少し肌寒いながらも、麗らかな陽射しが柔らかく感じる月曜日。

あれからも壱人と結木さんとの軽いトラブルに巻き込まれながらも、お蔭様で、俺はなんとか平和な毎日を送っている。

「平和だなあ……」

陽射しに暖められた机にごろごろと懐いて、そう独りごちると、

「「どこがだ(よ)!」」

 すかさず頭上の両サイドからステレオで、そんな息の合ったツッコミをくらった。



「おお、すげえ。なんやかんや言いながらおまえら息ぴったりじゃん」

頭上で睨み合った二人にそう言ってやれば、ぎゃんぎゃん文句を垂れながら、そのまま頭上で口喧嘩を始める。

片や、二年生になってからの俺の友達で、言ってみれば俺の親友でもある橋本。
そうして、もう片方は俺の恋人の元カノで、最近、とある趣味を同じくして仲良くなった結木さんで、

「ああ、うるせ」

俺は思わずそう漏らすと、iPodのイヤホンで耳を塞いだ。


あれからも、何度か結木さんからレクチャーを受けた俺は、不本意だけど、なんとか基本的なメイクはできるようになった。
手の込んだマニキュアやヘアメイクなんかは無理だけど、姉ちゃんがやってくれていた、一般的なメイクくらいはなんとか熟せるぐらいに。

だからか何度か、一応は恋人の壱人にデートに出掛けようとか、女装姿でエッチをしようとか馬鹿なことを言われたけど、それだけは上手いこと言い逃れて、今んとこはなんとか阻止できていたり。

それから、散々、俺を悩ませていた例の噂も75日を待たずにいつの間にか下火になり、ようやく平和な日々を取り戻したのだった。


結木さんと仲良くなる前は、クラスで一番、仲が良かった橋本。
最近の俺は、結木さんといることが多くなったからか、その橋本が、ちょっとだけ臍(へそ)を曲げてしまった。

最初こそ、何も言わずに俺たちを遠巻きに見てきた橋本だけど、今では、結木さんとの会話にも割り込んで来て邪魔をする。
それから二人は、犬猿の仲になってしまったんだけど、実は、二人って傍目には、案外、お似合いなんだけど。


野球部員という立場上、坊主頭とまではいかないまでも、スポーツ刈りと言われる短髪、黒髪でおバカキャラの橋本。
その顔は、ちょっと間延びしてるけどそれを除けば今時のイケメンで、壱人やその他のモテるやつらのように、それなりにお洒落な髪型にして馬鹿を言い出さなければ、間違いなくクラスで一番モテるだろう。

結木さんは、学校でも1、2を争う美少女なのに、その飾らない性格は、どちらかと言えば男っぽくて取っ付きやすい。
歯に衣を被せない話し方も同じで、

「友達がいないからって米倉に構うなっ!」
「大きなお世話よ!」

その性格と見た目から、どうやら女友達ができなかったらしく、結局はなんやかんや言いながらも、俺たちとすぐに打ち解けた。

Bkm

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