幼なじみプレイ
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バカとハサミは使いよう
世間一般的に『恋は盲目』とよく言うが、どうやらそれは本当らしい。
「なあ、泉。俺と一緒の時以外は女装禁止な。俺がいなきゃ何が起こるかわかったもんじゃない。こんなに可愛いんだから」
「…………」
携帯電話の液晶画面を見ながら、壱人はそんな馬鹿なことを真顔で言ってくる。
液晶画面には花火大会の時の浴衣姿の俺の写真。
壱人は、それを待受画面に設定している。
「ばーか。そんなことあるわけ……」「ありありだっつの!」
壱人に言葉を途中で奪われる。
それも強引なキスで。
両思いになるまで知らなかった。
実はとんでもないエロエロ星人で、キス魔な壱人。
俺と両思いになって色ぼけした壱人。
「実物もこんなに可愛いんだから」
どうやら一般的な審美眼も無くしてしまったらしい。
どこをどう見たらそう見えるのか、どうやら壱人の目には俺が可愛く映るらしく。
ってかさ。
俺ってばとにかく平均的な日本人顔で、典型的な平凡キャラなんだけど。
実は隠れ美形で伊達眼鏡を掛けてます的な特殊な設定もなく、俺の視力は両目ともにA判定だし。
問題の待ち受けは化粧と可愛い浴衣でごまかしてはいるけど、生まれ持ったものはそうそう変えられるものじゃない。
確かに平均的な女顔の俺が化粧して女装したその姿は、可愛く見えなくもないかも知れないけど。
けどさ。所詮は俺だし。
「……んっ、ばっ。ちょっと待……」「待てない」
つか、息苦しいっつの!
全力で盛ってくる壱人の胸を両手でポカポカ叩く。
壱人はそれくらいでやめてくれるやつであるわけもなく、俺はあっさりとベッドに引き倒されてしまった。
「ちょ、待てって。この話は一応、15禁で高校生も読めるんだから……」
「はあ?なに訳わかんないこと言ってんの。……ってか、今日日(きょうび)の高校生はみんなやってるって」
待て待て待て!
確かに大人が思ってるよりも進んでるかも知れないけど、これ以上やると18禁な年齢制限が必要になる。
出来るだけみんなに読んでもらいたいし、ここではそんな場面をお見せするわけにはいかない。
Bkm
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