幼なじみプレイ
腐男子プレイ

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「興味本位で読んでみたらさ。とにかくエロいのなんの。しかも絶対に有り得ないストーリーだし、内容だし、最初はゲラゲラ笑いながら読んでたんだけど」

そもそも一般的なそれは腐女子が作者の場合が大半で、内容も腐女子向けに作成されている。
男の俺たちが読むと、その有り得なさに最初は引いたりもするんだけど、水上も俺も、気付けばまんまと嵌まっていた、と。

「女って、こんなこと考えてんだなあとかさ。最初は女ってエロいなとかそれだけだったんだけど、なんか客観的に読んでみたらすげえ面白くてさ」

どうやらきっかけは違っても、嵌まった理由は俺と一緒だったようで、思わず俺たちは、ベーコンレタスな会話に花を咲かせてしまった。



思えば水上は初めて出会った身近な腐男子で、ただ見た目が壱人級と言うか、それ以上で、そんな水上とこうやって二人切りで喋っていることが、俺が壱人と幼なじみ兼恋人であること以上に不思議な気がした。

二人切りって言えばアレだけど。しかも、話の内容はいつも結木さんとこそこそやってる話題だったりするし。

「お気に入りのBLサイトの管理人と仲良くなったんだけど、なんか噛み合わなくてさ」
「あ、それわかる」
「腐女子とは微妙に萌えポイントが違うよな。腐男子は多分、可愛い受けより俺様な攻めの方に共感を覚えて萌えてたりするんだよ」

どうやら水上は、自分を腐女子だと偽ってそのサイトの管理人と仲良くなったようで、俺と同じように萌え語りができる腐男子をひそかに探していたらしい。

「ヘタレわんこ攻めもいいよな」

水上は結木さんほどじゃないものの、それなりに熱弁をふるって、それなりに唾を飛ばした。



結局、水上とは、ファストフード店でお互いの携番とメアドを交換して別れた。
壱人が間に入る時にしかお互いに接点はないだろうと、一緒に遊んだ時には、交換しようとも思わなかったんだけど。

その……、さ。
お互いに積もる話ができたわけだし。

まさか、壱人にさえ秘密にしているベーコンレタスな話ができる男友達が、身近でできるとは夢にも思わなかったな。

まあ、友達と言うか何と言うか…そこら辺はちょっと微妙だけど。



身近に腐男子がいたとか、しかもそれが読モもやってるイケメンの水上だとか。
水上は壱人と一番仲の良い壱人の友達でもあるし、一瞬、俺たちの関係がばれないかと心配もしたけど。

「幼なじみとかいいよなー」

そっち系の話になった時は、ちょっとだけ冷や冷やもしたけど。
結局は、俺と壱人の話題に飛び火することはなかった。

Bkm

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