俺様キューピッド
俺様キューピッド

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真田くんとは正反対に、一見すれば不良のような危ない雰囲気をしているのが議長の板垣一平くんで、彼は例えると一匹狼のような存在だ。
その見た目と滅多に喋らない無口さが人を寄せ付けない雰囲気を醸(かも)しだしてるけど、彼もバンビやチワワのグループにとても人気がある。

会議や式典の名司会ぶりは普段の無口さからは想像できない凛々しさがあって、板垣くんは真田くんの幼なじみなんだそうだ。
春川くんと同じように何かと狙われやすい真田くんをまるで忠犬のように、いつもそばにいて護っているでっかい狼って感じ。

最後に庶務を担当しているのが高梨冬夜(とうや)くんと高梨冬季(トキ)くんの二人で、二人は一年生メンバーの中では唯一エスカレーター組の双子の兄弟だ。
普通、こう言った場合は漫画やご都合主義のラブストーリーなら一方が王子様で一方が野獣のようにギャップがあるものだけど、二人の場合は一卵性双生児だというのも関係しているのか、性格から見た目まで何から何までハンコを押したようにそっくり同じだったりする。

見た目は美少年ばかりのアイドルグループの一員のように、とにかくキラキラしてる感じ。
髪の分け目が左右で違うからなんとか見分けられるけど、それ以外はまるでコピーをしたようにそっくりだ。

大きな瞳とくるりとカールした睫毛が美少年に見せているようで、だけど二人は170センチ後半の長身で、春川くんのような姫的な可愛さはない。
ただ、二人には人並み以上の人懐っこさがあって、早速僕は彼らの友達になった。

春川くんのような強引さはあるけど、底抜けな少しおバカとも言える明るさがあって、見た目と同じに生徒会のムードメーカーでありアイドルのような存在だ。

二人が喋っていると、まるで掛け合い漫才を見ているようで、とにかく楽しい気分になってくる。
エリート組にありがちな歪んだプライドもまるでなくて、一般庶民の僕らとも普通に接してくれるし。

二人の仲の良さは有名で、優遇されて一人に一つ割り当てられる特別室を二人で使っている。
双子には珍しくクラスも同じで、まあこれは、彼らが現首相の高梨冬二郎の息子だということと成績順からいってもA組が相応しいかららしいけど。

そんな、とにかくいろんな意味で癖がありまくりのA組メンバーに、B組の補佐二名を足したのが生徒会の一年生メンバーだ。

Bkmする
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