俺さ、豪炎寺にぎゅーってされたりちゅーってされたりするとすっごい幸せなんだよ。でもたまにそれがこわくなるんだ。これからもっともっと豪炎寺のこと好きになっていって、どんどん豪炎寺にのめり込んでいけばいくほど、『その時』が来るのがすげえこわい。もちろん豪炎寺のことは好き、大好き!…だからこそなんだ。俺だっていつまでも夢見てるバカじゃない。いつか『その時』が来ちゃうことだって分かってる。でも、『その時』が来たらって考えると俺が俺じゃなくなっちゃいそうで

こわいんだよ、豪炎寺。俯いたまま円堂はそう捲し立てた。語尾は少しだけ震えている。円堂がこんな顔をするのなんて初めてでどうすればいいかも何て言えばいいのかも分からず円堂の見えない顔を黙って見つめていた。
俺だっていつまでもこの関係が続くわけないとちゃんと割り切っていたつもりだがこうも直接言われてしまうとメンタルが削られる俺がいて、ああ俺はまだ淡い期待なんか抱いてしまっているんだと再認識させられてしまう。

円堂も俺ももう卒業間近の中学生だ。現実と理想の区別くらいつけれたはずなのにそれでもやっぱりずっとこのままでいれたら、この先もずっとずっと円堂といれたら、って。『将来』なんて来なければいいのにって。


いっそのこと二人一緒に死んでしまえたらいいのに。
そうしたらあの世でいつまでも一緒にいれるだろ?なあ、円堂。



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