「狩屋」
「んー?」
「結婚しようか」

固まった手からシャープペンシルが音を立てて滑り落ちる。
大きく見開かれた目はゆらゆら揺れ星を散りばめたように綺麗だ。

「は、え、つ、剣城くん」
「一生、幸せにする」

髪をすくように頭を撫でながら誓うと狩屋は顔を俯けて泣いた。ひとしきり泣いて、それから満面の笑みでこう言うのだ。

「よろしくお願いします」


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