始めに言い出したのは松風だった。

「剣城の後についていこう」

その場にいたのは松風含め西園、影山、そして狩屋。ミーティングが終わり先輩たちが次々に下校する中、松風は先にささっと帰ってしまった剣城を除いた1年生を集めてこう提案した。

「なんで?」西園と影山は首を傾げ、狩屋は黙って様子を窺っている。松風は「剣城の意外な一面が見れるかもしれないよ」いたずらっぽい笑みを見せながら小さな声で3人に囁きかける。そんなの、行かないなんて言えるわけないじゃないか!好奇心に勝てなかった1年生たちは剣城の後を追って学校を後にした。

病院で見つかってしまった松風たちが剣城にこっぴどく説教されるのはもう少し先の話である。


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テーマ「人外ファンタジー」
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