最近思い浮かぶのはいつもあいつの顔。準決勝が終わってからもずっと気になっていた。10年に1人の逸材。俺たちをいとも簡単に抜いていった世界レベルの実力。でも真っ先に思い出されるのは心臓を押さえながら苦しそうに、必死に、全力でサッカーを楽しんでいる姿だ。忘れようにも脳裏にこびりついて離れない。あれから彼はどうなったんだろう。どうでもいいはずなのに、気にすることなんてないはずなのに。

「太陽ならちゃんと元気にしてるよ」そっか。ふうん、ならよかったや
「太陽のこと、心配してくれてるの?」別にそんなんじゃないけど。ただ気になっただけで
「あはは、そういうとこ狩屋らしいね」そうかなあ
「ありがとう、太陽もきっと喜んでるよ」ふーん

「ねえ、狩屋。一緒に太陽に会いに行ってみない?」


きっかけなんていつ訪れるか分からない


マサ(→)雨


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