書籍紹介企画【第一回】
一番初めに読んだ小説
パスワード「(パズル)」ブック
著/松原秀行
紹介/灯火野

あらすじ・紹介文

 主人公は、ネット上の学習塾に付属する「電子探偵団」に所属する五人の小学生。美人団長:野沢レイが経営するカフェでいつものようにオフ会を行う予定だったが、レイがお茶を入れている間に五人はパソコンの向こうの世界に飛ばされてしまう。真っ白な世界に降り立ち、ページ番号を見つけることでそこが本の世界であることに気づく。
 彼らを迷い込ませた正体は? その動機は? 懐かしい顔ぶれに再開しながら、様々な世界で謎を解く五人の個性が終始光り続ける。

本にまつわるエピソード

 この本との出会いは小学5年生。まともに小説など読んだことがなく、たまに図書館に行って手に取る本といえばなぞなぞ・クイズがたくさん載った本や漫画ばかりだった。
 家族で立ち寄ったとある本屋さんで出会ったこの本を、なぜ手に取ったのかは記憶にない。しかし、開いてすぐに私はその本に引き込まれる。その本を開けばたちまち、私が好んで読み漁っていた「謎」に出会えたからだ。
 本来この本は、すでに幾冊も出版されていた「パソコン通信探偵団事件ノート」というシリーズの番外編で、主要人物がすでに六人もいたほか、過去のシリーズに登場した何人もの登場人物が勢ぞろいするストーリーだった。しかしそれさえも障害と思わせないほどに、謎は全て魅力的だった。
 そして登場人物が自分と同い年だという点も魅力の一つだった。ファンタジーを知らず、冒険も知らず、ただただなぞなぞ・パズルが好きな私にとって、「本の中に迷い込んだ五人の小学生が、元の世界に戻るために謎を解いていく」というストーリーは引き込まれずにはいられなかったのだろう。
 それからは過去シリーズを借りあさり買いあさり、作品中にチラホラと出てくる歴代の推理小説にも興味を抱くようになる。『三つ子の魂百まで』ではないけれど、「ミステリー好き」「好きな作家のローラー読み」は今も変わらない……苦笑いしかない。
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