瞼に染まる白の残像
前編「
ごきげんよう、お久しぶり
」
後編「
相変わらず、貴方は
」
三月生まれの弥生。
四月生まれの
卯月
(
わたし
)
。
かけがえのない友人。名前が結んだ思い出。
三月生まれの彼女は、四月三十日に空を飛んだ。
よりによって、私の誕生日に。イジワルな彼女は、最期の最期に爪痕を遺していった。
春、離別、再蕾、生と死の交差点。
乾いた日常は、くるり一周の船旅の果てに終わりを迎える。(完結・全4ページ)
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