切原赤也、中二



廊下の曲がり角で恋に落ちました




「うわ、このご時世に一目惚れかよ。一目惚れなのかよ」


「大事だから2回言うたぜよ」


「だぁぁぁっ!!!本気なんだってば!!」



眉間にシワを寄せた丸井先輩と、どうでもよさそうな仁王先輩に力説する俺

何をってそりゃ…



「曲がり角!ぶつかる二人!掴んだ腕!恋愛フラグは完璧っしょ」


「うっぜ、恋愛がゲーム感覚かよ、うっぜ」


「赤也に惚れられるとは…名前ちゃん可哀想じゃな」



それは朝の学校まで遡る

朝練を終えた俺はジャッカル先輩と共に廊下を歩いていた

真田副部長へのグチをいつものごとく呟いてたから気づかなかったんだ。曲がり角から来る気配を


そして冒頭に戻る




「へへっ、運命感じちゃうんスよ!名前さんと俺に赤い糸っ!!」



ジャッカル先輩にさっそく名前を聞いて、丸井先輩たちにも宣言しとく

横取りなんかされちゃたまんねぇし




「俺らに横取りされんなら、端から脈なしだろぃ」


「んなことねぇし!きっと向こうも気になってくれてるはず!」


曲がり角で誰かとぶつかって、相手を見たら俺だった



「きゃ、カッコイイ!ドキッ!的な何かを感じてくれたかと」


「赤也…朝練の帰りじゃろ、ぶつかったのは」


「ッス」


「汗臭い男にはね飛ばされて、俺ならナニコイツ萎エル〜ってなるな」


「げっ!!?」



その考えには行き着かなかったぜ…!!

やべ、一応着替えたし制汗剤もちゃんと吹き付けたけどさ


でも、青春系男子に汗って付き物じゃね?むしろ大事なオプションじゃ…



いや、ダメだ。汗だくな真田副部長が体当たりしてきたら俺、土下座する自信ある



「ど、どうしよう先輩…!!名前さんに嫌われてたら…!!」


「さっきまでの勢いどうしたんじゃ。赤也は単純ぜよ」


「んなもん本人に聞けよ。ほら、名前のアドレス教えてやっから」


「えぇっ!!?いや、でも、いきなりは…」



〜♪♪


「へ?………知らないアドレスから、メール?」


「あ。名前にはさっき教えといたぜぃ、お前のアドレス」


「なにしてんスかぁぁぁぁぁっ!!!?」






  

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