12/04/04(水)
▼おやすみ



ただただ眠かったから、思考能力なんて零に等しかった。

「チャイナ」

サド、だ。
隣に座ってるから、その体温が微かに伝わる。あったかくて心地好い、サドの体温。

「ちゅーしていい?」

眠いんだってば。見て分かれ、バカ。

「んー」
「……チャイナ」
「んぅ……」
「チャイナ」
「うるさ……」

うるさい、から、離れようとした。
……駄目だ。サドのあったかいの、きもちいー。

「……何これ。良いってことデスカ」
「さど」
「……え、寝てんの?まじで?」
「ん……」

よっかかったサドからはさっきよりも高い熱を感じる。やっぱり気持ち良い。落ち着く。

「……知らねーぞ馬鹿」

サドが呟くと同時に、視界に影が差す。
ふわり、柔らかいものが唇に触れた。

「神楽、好き」
「……ばぁか。」
「あ?起きてんの」
「ばか」

もう一度「ばか」を零したら、またちゅーが降ってきた。

「ばかぐら」
「ばかそーご」

何度も触れるマシュマロ。
もう夢の中に居るみたい。

「──おやすみ神楽」

声もマシュマロ。サドのくせに優しいそーご。ずるい。

「おやすみ、そーご」


目を覚ましても傍に居てね。


 



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