帰郷!受け継ぐ想い、希望の手*1
何度離れても、また会える。
これって、運命じゃない?
帰郷!受け継ぐ想い、希望の手*1
私は単身でクラッシュタウンに乗り込んだ。
着くなり、私はニコとウエストがいそうな秘密基地に走った。
「…ろじこ!!」
『ニコ!ウエスト!』
ウエストが嬉しそうに私の名前を呼ぶ。
ニコも、来てくれたのね、と安堵の表情を浮かべた。
どうやら、クラッシュタウンの派閥争いが激化する中で、二人の父であるセルジオのが家に帰ってこなくなってしまったらしい。
「街中探してもいないんだ。」
『それは心配ね…何か悪いことに巻き込まれてなければいいけど…』
「あ、そう言えば、ろじこって、伝説のチーム・サティスファクションっていう人たちを知ってる!?」
『!!!!!』
でっ、伝説の!
「そういえばウエストは昔からチーム・サティスファクションに憧れていたわよね。」
『そ、そうなの?』
こんな辺境の地まで私たちの話が広まっているとは…
『う、うん知ってる。』
「そのサティスファクションの人がこの街にいたんだよ!すごくない!?」
『え?』
遊星、クロウ、ジャックはシティにいる。
ということは…
『え、私…?』
「え?」
「え?」
ウエストとニコが変な顔をした。
ろじこなんかじゃないやい!とウエストはとっても失礼なことを言い放つと、回想をしてくれた。
「あの、すみません…!」
「……なんだ…」
「やっぱり!チーム・サティスファクションの人でしょ!!」
「……」
「デュエル教えてよ!チーム・サティスファクションはボクの憧れなんだ!」
「もうそんなチームはこの世には存在しない……さっさとこの街を出ろ。この街にいても、何の希望もない…」
『そんな陰キャラうちのチームにいねーよ!!!!』
「いたもん!…その後は会ってないけど、絶対にサティスファクションの人だった!」
………違うとは思うけど、もしかして。
私の心の中に、少しの希望が生まれた。
とりあえず、二人には秘密基地にいてもらったほうが安全だ。
私は二人の父セルジオを探すべく、マルコムという人物のところへ話を聞きに行くことにした。
マルコムさんに会いたければ俺を倒してみろ!
なんていう下っ端がいるのでデュエルで倒してみると、タイミングよくマルコムが現れた。
「お前さん、いい腕をしているじゃないか。俺に会いたかったみたいだな。困るねぇ、こんなお嬢さんに惚れられるとは。」
『ちげーよ。聞きたいことがあるのよ!』
「それも全部俺にデュエルで勝ってからだ!!」
『んな無茶苦茶なー!』
マルコムをデュエルで下すと、何故か気に入られてしまった。
「俺のもとでデュエルをしてくれよ。活躍次第では報酬は望むままだぜ。」
『報酬なんていらない!いや、ぶっちゃけちょー欲しいけど!でも私は派閥争いは御免よ!』
「ほぉ、人の下でデュエルはしたくないってことかい?」
『私のリーダーはいつだって、……いや、それより私はただセルジオの居場所を聞きに来ただけ。』
「セルジオ…?ふむ、それも明日のデュエルに来たらわかる。」
『・・・』
どちみち、こいつの派閥でデュエルをするしか先は見えなさそうだ。
私は渋々、マルコム側につくことにした。
「ほう、デュエルしてくれるか。…期待してますよ、先生。」
先生ってなにそれ。
次の日、ニコとウエストに応援されながら、マルコムの元へ向かう。
すると、クラッシュタウンの十字路に連れていかれる。
ここが、マルコムファミリーとラモングループのデュエルの場になっているらしい。
「あれがラモングループのボス、ラモンですぜ、先生。」
『はぁ…』
反対方向から現れるラモングループ。
「今日はその女がプレゼントか。かなりヒョロいが大丈夫なのかよ。」
『脱いだらすごいから大丈夫です。』
「そういう意味じゃねーよ!」
『冗談に決まってるでしょ!』
「ふふ、ラモンよ。今日の代表はひと味違うぜ。お前の自慢の死神も年貢の納め時だ。」
私はラモングループ自慢のデュエリストと戦うらしい。
死神?何それ怖いんですけど。
ラモンは、今日もサクッとお願いしますよ先生、なんて言う。
何、その先生っていう呼び方、流行ってんの?
どこからか、ハーモニカの音色が聞こえた。
+continue+
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