新たな仲間、協力の結晶




「おおおおお!お前はろじこ!」
『やっほー!久しぶり!』











新たな仲間、協力の結晶










私はシティにやってきた。
先にクラッシュタウンからシティに出てきたトオルと、新しい仲間のミサキと出会う。

3人でブートレグのガレージを拠点にして活動していたが、練習中、ブレオという公道を我が物にしたつもりの変な男に絡まれ、D・ホイールのレースで勝ったものの、父親の形見の愛車は耐性が低く、大きなダメージを受けてしまった。

私たちのチームのメカニック、ミサキの手をもってしても修理は難しそうだ。


困っていると、たまたまそこを通りかかったのがクロウである。


クロウが悔しそうに走り去るブレオを見て何事かとやってきたところに私たちがいた、ということである。


「ろじこ、お前はクラッシュタウンに引越したんじゃ…!」
『ちょっと権力争いで町がゴタゴタしててね…あとやっぱり私、ライディングデュエルがしたくて。』
「ろじこらしいな。よし、俺らの誇るスーパーメカニックを連れてくるぜ!」
『メ蟹ック!!』
「おう!遊星にかかればろじこのD・ホイールもちょちょいのちょいだぜ!」
『クロウ最高ー!助かるわ!』


クロウにブートレグのガレージの場所を教えると、その日の夕方にクロウは遊星を連れてきてくれた。


「おっ、お前…ろじこ!!」
『遊星、久しぶり!』
「な、言っただろ遊星?今回はトクベツなお客様だってな。」


クロウによると、遊星は今、D・ホイールの修理・整備の仕事をしているらしい。
遊星は、驚いたような、そして少し嬉しそうな顔で私を見る。


「ろじこが元気そうで安心した。」
『うん!遊星も、なんかイキイキしてるよね!クロウは相変わらず元気ね!』
「おう!ちなみにジャックはニートだけどな。」
『え、クロウそれまじで?』


まぁ、かくいう私も働いてないんだけど。


私は遊星とクロウに、トオルとミサキを紹介する。
そしてお互いに挨拶を交わすと、遊星は私のD・ホイールの修理に取りかかってくれた。


「直ったぞ、ろじこ。」
『まじで!やった、遊星サイコー!』
「サテライトのときと違うD・ホイールに乗っているんだな。」
『サテライトの頃は遊星のお下がりだったもんねー!これ、父親の形見なの。…本当に良かった、直って。』
「そうか、それは良かった。また、何か不調があれば言ってくれ。」


遊星が頼りになる言葉をくれるが、その後ろではミサキが「…ろじこのD・ホイールを直す…私の仕事…」と不満そうにしていた。


「クラッシュタウンはどうだった?」
『んー…毎日遊んでた。』
「ろじこもニートだったか…」
『余計なお世話よ遊星!』
「親どころか祖父のスネをかじるたぁとんだ孫だな。」
『うるさいクロウー!』


秘密基地を作って遊んでいたこと、クラッシュタウンではトオルにお世話になっていたこと、ニコとウエストという友達ができたことを遊星とクロウに話した。


「ろじこ、お前また小さい子どもに変なこと教えてないだろーな?」
『ちょ、クロウ!なんてこと言うのよ教えてないわよ!』


前科ありだからな、とクロウは額に手を当てる。
なんだ前科って。
ほら、後ろでトオルとミサキが不審そうな目で私を見てくる!


「おっ、遊星。次の修理に行く時間じゃねーか?」
「そうだな。…ろじこ、また連絡する。」
『うん、またみんなと会いたい!仕事頑張ってね!』
「ああ。」
「また来るぜ、ろじこ!」
『うん!クロウ、また遊びに来て!』


別れの挨拶を交わし、遊星とクロウがガレージを去ると、それと入れ替わるようにクラーゾおじいが血相を変えてやって来た。


『おじい?』
「ろじこ!これを見ろ!」
『!!』


ニコからの手紙だ。


「助けて」


そう、一言だけ書かれていた。


+continue+




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