満足させてやるゼ


『ちゃんと断ったんだってばぁ!』
「うるせー!俺のいないところでコソコソと…!」
『っきゃ!』











満足させてやるゼ









京介は私を壁に押さえこみ、逃げ場のないようにする。

そして顔を近づけ、お前は俺のもんだろ…?と確かめるように囁くのだ。



怒ってる京介には申し訳ないが、私は内心ニヤニヤが止まらなかった。


強引な京介、ぶっちゃけすごい興奮するんですけど!


「なぁ、ばるこ?」
『ひっ…!!』


耳元で私の名前を呼び、そのついでか耳たぶを舐めるので、つい声が漏れてしまった。

それに少しは気を良くしたのか、京介は片手で服の上から私の胸を鷲掴みにしたかと思うと、その人差し指をこするように動かし、乳頭の付近を刺激してくる。
もう片方の腕は背中から回し、太ももを撫でる。


『やぁっ、ちょ、ちょっと…!』
「おいおい、ばるこ。俺は怒ってるんだぜ?この状況で、しかもこの程度でも興奮すんのかよ?」
『だ、だって…!』


私は京介にされるがままで、身を襲う性感にひたすら耐えていたのだが、肝心な、というか、一番今欲しい部分に京介は触れなかった。


『…きょ、京介…』
「だめ。俺は怒ってるっつっただろ?」
『そんなぁ…』


じゃぁせめて彼のモノでも握ろうと手を伸ばすが、それも制される。


「ばるこ、お前誰にでもそうなのかよ?」
『違うよ…!京介じゃないと欲しくないよ。』


ちょっと今日はみんなの様子がおかしかっただけで、私はちゃんと回避してデュエルで勝ったし、デュエルが終わったらみんないなかったし、実際には何も起こってないわけだし。
…危険だったけど。


「続きがしたかったら俺にデュエルで勝つことだな。」
『い、今…?』


散々焦らされた私の身体は、今すぐに京介を感じたいと火照り、力が入らない。

おあずけプレイなんて…なかなか京介もやってくれるわね…!!


『もぅ…こーなったらデュエルよ!!』





私がデュエルで勝つと、やはり、京介の姿は見えなくなっていた。


幻影か夢か…


もう誰も現れそうにないので、私はとりあえず1階に降りた。
すると、このアジトに来たときのように、京介がそこで頭を悩ませうろうろしていた。


『…京介?』
「!ばるこ、どうだった?」
『や、その…なんか、サティスファクションのみんなとデュエルしたんだけど…もちろん京介とも。』
「俺らと?…なんだそれ、夢でも見たんじゃねーの?俺はお前とデュエルなんてしてないぜ。」
『嘘、やっぱりあれは夢だったのか…?』


しかし、私の服が少々乱れているのが、起こったことが事実であると証明している。


「てゆーか、ばるこお前どうしたんだ?」
『ん?』
「セーラー服。タイほどけてんぞ。」
『いや、これは京介が…って、ああ、何でもないよ。』
「俺!?…まさかばるこ、お前、俺の部屋で俺のこと考えながら一人で…」
『何もしてないから!!』


何でせっかく京介のために部屋見てきてあげたのに、京介の部屋で自分を慰めてたと思われてるのよ冗談じゃない!!


『とにかく、部屋はもう大丈夫だと思うんだけど…』
「まじか!助かったぜ。ありがとうな、ばるこ!」
『う、うん…』


私はどうも腑に落ちない気持ちだったが、とりあえず、あの部屋で起こったことは、京介には言わないでおこうと思った。



…それにしても、しばらくクロウや遊星、ジャックとはまともに目が合わせられなさそうだわ。





『あ、クロウ…!!』
「おう、ばるこ。鬼柳のとこからの帰りか?」
『う、うん…ね、ねぇクロウ。』
「ん?」
『わ、わ、わ、私のこと見てムラムラしたこととかある!?』
「別にない。」
『よ、良かった……いや、それも何か複雑ね。』
「変なこと聞いてくんなよなー」
『う、うん…ごめん』





やっぱり幻影か。


私はホッと息を吐いたが、あの最後の強引な京介にもう一度会えますように、とだけお願いをした。




+fin+


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