旅立ち!再会、脱出、謎の脅威*5




シルバーブルーの髪はそのままに、しかし以前より鋭い目つき、目は黒く、服もマントをひるがえし、黒ずくめ。

あっ、やだ、おへそ見えてる…











旅立ち!再会、脱出、謎の脅威*5










「鬼柳、お前…!」


遊星が驚いた表情をする。


『京介!!何その格好!何でおへそ出てるの?!やだ寒そう!でもありがとう!』
「いや、お前こそなんでレースクイーンの格好なんだよ!」
『えへ、へそ出し…お揃いだね☆』
「ひゃはは!相変わらずだなぁ、ばるこ。」


遊星が言うには、京介はセキュリティの収容所で死んだはずなのだとか。





「ゴミ野郎が。もう気を失いおったか。」


そう言い残し部屋を出る看守。


一人、倒れた男は黒い闇に包まれーーー




私がいつか、夢で見た光景。

それは、セキュリティの収容所で死んだ京介のことだったのか…





『京介…』
「ひゃははは!地獄から蘇ったんだよ!お前をぶっ倒すためにな!ちょうど良かったぜ!倒すべきシグナーがお前でよ!」
「蘇っただと!?それじゃぁお前はやはり…」


遊星が言わんとすること、それは、京介がダークシグナーとして死から蘇ったということだ。


「遊星〜。別にお前との感動の再会をしにここまで来たわけじゃないんだぜ。」
『京介は、ダークシグナー…?』
「あぁそうさ!遊星、お前に宣戦布告しに来たのさ!もちろん、あのときの恨みも忘れちゃいないぜ!」
「違う!あのとき俺は…」
「言い訳なんざ聞きたくねえ!それに、なにがあっても俺たちは戦う運命なんだからよ!」


京介は、旧モーメントで待つと言うと、踵を返す。

遊星はその場に立ち尽くすが、私は後を追った。


『ま、待ってよ京介!』
「…ばるこ。」
『・・・』
「俺は行くぜ。」
『…やだよ…』
「俺は、お前たちを許さねえ。」
『っく…ごめ…ん』


私も連れて行って欲しい、京介のもとに。
もう何もかもを投げ捨てて、本当は後について行きたい。
ああこんなに長い間、会いたくて会いたくて、待ちわびていたのに。

どうしてダークシグナーなんだ。

京介は、誰よりサティスファクション、サテライトなことを考えてたのに。


『せっかく会えたのに…時間がないね。日が暮れるまでに、シグナーはダークシグナーと決着をつけないといけない。』
「ああ…」
『…私のこと、嫌い?』


嫌われても、仕方ない。
恨まれても、仕方ない。

私は結局のところ、京介を助けられなかったのだから。


「…ばか。」
『!』


京介は私を抱きしめた。


『きょ、すけ…』
「好きに決まってんだろ。」
『っ…!』
「ばかやろう。本当にダイダロスブリッジから飛びやがって…!危ねえだろうが!」
『っ、見えたんだね…』
「危険を冒してセキュリティにも潜り込んでるしよぉ!」
『だ、だって、面会できないって言うから…』
「ったく、危なっかしい奴!これじゃぁお前を残して…死んでも死に切れねえ!」
『っく、きょ、京介え…!京介っ…!!』


私は無心で、京介にしがみつき泣いた。


どうして、私たちはこんな運命を辿らなければならないの。





時間がない。
夕暮れには、遊星と京介は決着をつける。


『ねぇ、京介。』
「言わなくてもしてやるよ。」
『んぅ…ふ、』


お互いを貪るように、深い深いキスを交わしたら





私たちは、敵だ。


+continue+




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