旅立ち!再会、脱出、謎の脅威*2




私はトルンカの杖で龍亞くんのいる部屋の鍵を開けた。











旅立ち!再会、脱出、謎の脅威*2










扉の向こうには、龍可ちゃんの兄である龍亞くんがいた。


「龍可!どうやってこの扉を開けたんだ?それに、この人は?ここの服を着ているみたいだけど。」
『ばるこよ。』
「精霊世界で助けてもらったの。」
『よろしくね、龍亞くん。』
「呼び捨てでいいよ!」
「わたしも、龍可って呼んで、ばるこ。」
『ん!龍可に、龍亞ね!』
「ありがとう、ばるこ!龍可を助けてくれて!」


龍亞は龍可と違って、やんちゃというか子供らしいというか、まぁお兄さんなんだけど、この状況にも関わらずデュエルしようぜとか言い出した。


「も〜龍亞!そんな時間ないわよ!早くここから逃げないと!」
「そ、そんなに起こるなよ…」
「まったく、危機感がないんだから。」
『はは、キミらすごいいい兄妹ね。』


1階では沖田とリキッドが待ってる。
私たちはエレベーターで下に降りた。


「下に参りま〜す!」
「龍亞!」
『1階、ロビーでございま〜す。』
「えっ、ばるこまで!?」





その頃。


「ジャック……ジャッ…ク…」
「侵入者と聞いてみれば、またこの取材の女か。」


カーリーはディバインにサイコデュエルで負け、倒れている。
そんなカーリーを見下すディバイン。

そこに、沖田が私や龍可を捕まえたと嘘の報告をする。

沖田、ディバインが部屋を後にすると、カーリーは黒い霧に包まれて消えた。


「ここからは私と龍亞ふたりで行けるから、ばるこは遊星のところへ行って!」
『え?』
「遊星かアキさんかはわからないけど、危険が迫ってる気がするの!…私たちが行っても、力になれないもの…」
『大丈夫!今の龍可と龍亞はいるだけで十分、遊星の力になってると思うよ!まぁ、危険が迫ってるなら、ここはアルカディアムーブメントの元団員のお姉さんにまっかせなさーい!』
「ありがとう、ばるこ!」
「む〜…ばるこ、デュエルの約束忘れないでよね!!」
『おっけー!二人とも、沖田とリキッドとちゃんと逃げてね!』


私は龍可、龍亞と分かれた。

遊星の元へ急ごう!


下ってきたエレベーターから上に上がり引き返す。


「貴様!捕まえたはずでは!?」
『げ!ディバイン!』


エレベーターから出ると、すごいタイミングで目の前にディバインがいた。


「どうやって逃げ出したのかは知らないが、こうなったら私が手を下してやる!」


ひいいいい!と思ったが、サイコパワーに屈しず、私は勝利した。


「やりましたね、ばるこ!」
『ありがとう、疾風の暗黒騎士ガイア。やっぱり私たちの絆はサイキックには負けないわ。』


膝をつくディバイン。


「くっ、これほどの力を持っているとは…仕方ない、荒っぽいのら主義じゃないんだがな。」
『げ、まだ何かする!?デュエルに勝ったのに…!』


ディバインは私を洗脳したときのように、1枚の魔法カードをかざす。

ファイヤーボールだ。


『うそぉ!やばい、これはシャレになんないでしょぉ…』
「くらえ!」
『…っ!!』


死ぬ!!

そう思ったとき、トルンカの杖が光る。


『!!』
「何ぃっ!ど、どういうことだ…!?」
『ま、ま、まほかんたーーー!』


私はトルンカの杖でディバインのファイヤーボールを跳ね返した。
ファイヤーボールはディバインをかすり、それに驚いたディバインは気を失った。


『ふっ…やったわ。ふがいないやつめー!』


つん、つん。

つついてもディバインは反応しない。

ディバインが気絶しているうちに遊星を探さなきゃ!


「あ、あなたは!?」


私が廊下を歩いていると、吹き抜けの1階から女性の声が聞こえる!

十六夜アキ!

そしてその目の前にいる黒髪ロングの女性。
その女性はローブをかぶっているが、オーラは禍々しく、目は白目の部分まで黒く染まっている。


アキに、ミスティと呼ばれた女性は、アキに復讐やらあなたは死ぬやら言っている。

何あれ!スクープのにおい…って違う違う、危険が迫ってる予感!


私は急いで1階へ向かった。


一方、私がエレベーターで下に降りたと同時に、ディバインが気を取り戻した。

ディバインは私を全力で叩き潰すつもりで立ち上がった。
すると後ろから、先ほど消えたはずのカーリーに声をかけられる。


「お前は!さっき私がこの手で…」
「私はお前を葬るために蘇った。」





私は1階に降りると、アキのもとへ駆け寄った。


「ミスティ…あなたは本気で私の命を奪おうとしている!なぜなの!?」
「これはあなたがずっとデュエルしてきたことよ。あなたは破壊を繰り返してきた!私の弟が死のうともお構いなしにね!」
「私はあなたの弟など知らない!」


ミスティはアキに弟を殺されたと言い張り、一方アキはミスティの弟を知らないと言う。

このヘビーな問題に私が無責任に関わるのも…困った。

私が頭を抱えていると、上の階からものすごい音がした。


ドォォォン!!!


「フフフッ…奈落の底へ落ちなよ!」



『えっ!?』
「何が起こったの!?」


私やアキがビックリしてキョロキョロしていると…


空から


ディバインが



落ちて行った。



『えええええええええええええ!』


このアルカディアムーブメント、至る所でいろんなことが起こっている!


「ディバイン!?」


アキが絶句している。
ミスティは、くすくすと笑う。


「あら、もう決着がついたのね。」
『どういうこと!私が口を挟むのもアレだけど!』
「ふふ、勝負はお預けだわ…」


私を無視し、ミスティは闇に消えた。


「ディバイン…ディバイン…」


アキはただただ、かすかな超えでディバインの名を呼び続けていた。

私はアキのそばに寄り添ったが、アキはただ下をうつむいていた。


「ばるこ!十六夜!」
『ゆーせー…』
「何があったんだ!?おい十六夜、しっかりしろ!」
「…ディバイン…」
『ディバインが空から降ってきた、落ちた…何が起こったのかよくわからないんだけど。』


グラグラッ…!


建物が揺れる。


「くそっ!そのままじゃ危ない!ばるこ!脱出するぞ!」
『うん!』


私たちは急いでアルカディアムーブメントの建物から出た。





建物の外では、ジャックがカーリーの眼鏡を見つける。


「この眼鏡はまさか!?」


ジャックは辺りを見回し、カーリーの名を呼ぶが、返事はなかった。


アルカディアムーブメントの建物は、瞬く間に崩れ落ちた。



+continue+




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