彼好みの服を着たい!




あーん、これも可愛い!
これも素敵ーーーー!!

でも、やっぱり女の子の本心としては…











彼好みの服を着たい!










「ろじこは何でも似合うわね。」
『そんなことないです!』
「大丈夫、もちろんそのジャケットも似合ってるわよ!」
『ちょっと杏子さん絶対それ馬鹿にしてるでしょ!』
「ほら、これなんかどう?」
『あっ可愛い!そしてはぐらかされた!』


杏子さんも自分の服を見たかったらしく、私たちはわいわいと服を手にとっては鏡で自分に当てて見てみる。
杏子さんスタイルええー!


『うーん…』
「ろじこ、だいたい決まった?」
『迷う…』
「さっき見てたのは?なかなか良かったわよ!」
『確かに、あれは良かったんですけど、なんというか…』


もじもじする私を見て、杏子さんはピンときたようだった。
杏子さんは額に手をやり、ニヤっとした表情を浮かべる。


「自分的には良かったけど…彼の好みじゃない、ってやつ?」
『どきっ!』
「あー…分かるわ!」
『ですよね!ね!』
「へぇ…それで、ろじこの彼はどんなファッションが好みなの?」
『…うーん。』


京介の好みって何だろ。
わりといつも満足ジャケット着てたもので、今まで特に、今日のろじこ可愛いぜ!とか言われたことなかったなー…


『分からないんですよね、特に好みとか聞いてなかったもので…でも、私がいいなーと思って見てた服は違う気がする。』
「ああ、もう乙女ね!でもそうやって彼氏のために悩むろじこ、健気で可愛いわよ!」
『そうかなー…?』


でも、私の頭の中は、可愛い服を着て京介に会いに行きたい、可愛いって褒められたい、ということでいっぱいだった。
恋の病、ってやつ。

てゆーか、女の子同士でこんな風に買い物したりするの、すごく楽しい!
サテライトにも女の子はいるけど、よくつるむサティスファクションの仲間は野郎ばっかりだもんなー


「ろじこと買い物するのすっごく楽しいわ!いつもは遊戯や城之内たちといるから。」
『あ、私も!』


どうやら杏子さんも同じようだ。


『杏子さん、いつもイケメンに囲まれててうらやましー!』
「そう?え、ちなみにあの中ならろじこは誰が好みなのよ?」
『そうきます?!…ここは城之内さん択一で!』
「…まじで?」
『え、そんな驚くとこですか!?』
「遊戯か獏良くんだと思った!あとは社長だから海馬くんとか…あ、御伽くんも女子からはすごい人気ね。」
『へぇ…城之内さん、私の彼に似てるんですよね。熱くて威勢が良くて、仲間思いで優しくて!』


サティスファクションのメンバーと撮った写真見せて、杏子さんにも誰が好みの顔か聞きたかったなー。


違う時代に生きるけど、女の子の楽しみは同じようだ。


『あ!あの服可愛い!』
「あー、城之内好みだわ。ってことはろじこの彼もあんな感じが好きなんじゃない?」
『買う!』
「えっ、即決?!」


次、京介に会うときは満足ジャケットじゃない私!
杏子さんも思い通りのものが買えたようで、二人してほくほく顏で帰るのであった。


「…なんや?あいつ。」


そう、誰かに見られていることも知らずに。


+continue+




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