モンスターとのリアルファイトぉ!?




確かに私たちは普段、モンスターを召喚し、そのモンスターで戦ってる。

でも…

でも…












モンスターとのリアルファイトぉ!?










『ちょ、ちょっと、落ち着いて京介、何が起こったのか、れ、冷静になって考えよ、お、落ち着いて』
「お前が落ち着けよばるこ。」
『何でそんな冷静なのよ!!』


私たちは、いや、私は今、ひっじょーーーに興奮している。
落ち着いてられるはずがない。





何故なら、私たちの目の前にはプルプルとした小さな青いモンスターが3体いるのである。





ちなみに、京介はまじまじとそのモンスターを見ている。
もっとこう、驚いたりしないのだろうか。



しかし、何故こんなことになったのか。





思い起こせばあれは…





「ただいまー」
『おかえり、京介。…その手に持ってるの何?』
「ばるこ、見てくれ。サテライトでこんなものを見つけたぜ。」
『石版…?』
「ああ。いつもならこんなもの拾わねーんだが、何か気になって持って帰ってきたんだ。」
『へぇ、また物好きな…』
「しっかし、これをどうしたものかな、置いとくには邪魔だな……って、うおお!」
『せ、石版が光って……!?』


京介がどこからか拾ってきた石版が急に光りだし、私たちはその光に飲み込まれた。





ぱち。


目を覚ますと、そこではサテライトのアジトとは随分と景気の違う森が目に入った。


『う、うん…』
「目が覚めたか、ばるこ。」
『京介…は!ど、どこここ…!』
「さぁな…どうやら俺たちはサテライトじゃないどこかへ飛ばされちまったみたいだ。」
『そんな…』



その時、ガサガサと茂みから音がした。

京介はバッと庇うように私の前に立つ。


「なんだ!!」
「ぷるっ!ぷるるっ!」
「『!?』」


目の前に、モンスターが現れたのだ。




『な、なにこれ…カードから出たとかじゃなく、実物よね…』
「いけ!ブラッド・ヴォルス!…って、出てこねえか。やっぱりここはデュエルが通じる世界じゃねえな。」


私たちが戸惑っていると、青いモンスターのうちの1体が私に向かって体当たりしてくる。


「ぷるるっ!」
『いたぁっ!』
「ばるこ!大丈夫か!…こうなりゃリアルファイトだぜ!!」


京介はモンスターに殴りかかる。
そうすると、青いぷるぷるとしたモンスターは逃げて行った。



『あ、ありがとう京介…』
「なんだったんだ、あれは…とりあえず、ここからは出た方が良さそうだな。またモンスターが現れたら厄介だぜ。」
『そうね…』


私たちが辺りを見回しながら歩いていると、遠くで煙が立っているのが見えた。


『見て、京介!煙…誰かが火を起こしてるのかな。この世界の人に会えるかも!』
「おう、行くか!」





煙の立ち上がる方向へ向かうと、村が見えた。
私たちは誰か人に会えるという希望を持って足を早めた。




しかし、そこは…





+continue+




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