小説 | ナノ
狂ってしまった人生



「ねぇ、フェイ…どうしてわかってくれないんだい?」

こんなに僕は君が好きなのに

こんなに君を愛しているのに


「どうして泣いているの」
「んっ…ぁ……」


フェイの喘ぎ声と水音だけがいやらしく部屋に鳴り響く。僕は激しく腰を打ち付ける。


「気持ちいい?ねぇ?フェイ?」


話しかけても狂ったように声を出しつづけるフェイをいとおしく感じながらフェイに口付けをする。

手を縛りつけているためフェイは僕に触れることはできない。それでいい。フェイは僕に触れなくていいんだ。その代わり僕がフェイにいっぱい触れてあげるから。


「ぁ…ん……イッ…」
「イキそう…?じゃあ一緒にイこう」


ほぼ同時に達するとフェイは疲れたのか気を失ってしまった。そっとあそこから抜き、片付けてから風邪を引かないようにフェイに毛布をかけてあげる。



君の声も君の体も君の全て全部僕のもの

他の誰かが触れるだなんて許さない


だからしばらくお休みなさい


僕は服を着ると部屋に鍵をかけ仕事へ向かった



ああ、帰ったら風呂に入らないと



狂ってしまった人生
(それは君のせい)


2013年2月10日

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