晴天。
雲ひとつない青空に、アーチャーの金髪はよく目立つ。きらきらと日光を受けて透ける金色は、私にはないものでとてもきれいだ。
夜、月光に照らされるアーチャーも素敵だが、日光を浴びるアーチャーもまた違った魅力がある。まぶしいな。目を細める私の方へ、前にいたアーチャーが振り返る。彼の手にある袋が揺れた。

「マスター、早く来ないと置いていっちゃうよ」
「え!ちょっと待っててよ!」

私は慌ててアーチャーの元へ駆け出した。
現代のラフな格好をしたアーチャーは、本当にただの人間にしか見えない。サーヴァントという人とは比べ物にならない位の存在で、凄い銃の腕前を持っているようには思えない。
だけど私は知っている。一番近くで彼の活躍を目に焼き付けている。マスターだから当たり前のことだろうが。

「お待たせ……はあ、はあ」
「待ってないよ。でも、やっぱり少し鍛えた方がいいんじゃない?」
「そ、そうかなあ……」

アーチャーが笑う。最近浮かべるようになったその表情を焼き付けるように、私は彼を見つめている。うん、やっぱり好きだなあ。


2020.11.21

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