グリーンが怒りで若干我を失っている。
あの子がああいう状態になると、私が何を言ったって聞かないのよね。
通り抜けるっていうのかしら。
絶対聞こえている距離でも、は?俺は聞いてねえけど。というもの。
それにしても、ブルーちゃん、グリーンに言っていなかったのかあ……。
ブルーちゃんは感情が高ぶると、周りが見えなくなる時があるから。
つい、ってことがありそう。
ブルーちゃんらしいと言えばらしいけど。
でもせめて、グリーンに言ってから行ってくれて欲しかった。
てっきり言っているんだと思って、ブルーちゃんのお父さんも、ブルーちゃんの大雑把すぎる発言をブルーちゃんのお父さんから聞いた私たちも何とか落ち着いていたんだけど……。
いえ、落ち着いて良すぎたわね、反省しなくちゃ。
ーー反省はさておき。

「グリーン?」
「……」

反応はやっぱりない。
私は複雑な心境で険しい表情を浮かべ、何故かドアの前で仁王立ちをしているグリーンを見ながら、
あの表情……何かいやなことを考えているんだろうなあ。と思う。
割と喋る方のグリーンが、無言でドアを睨みつけている若干怖い光景は、前にも何度か見たことがある。
そして、その光景を目撃した後に必ず起こることを、私は知っていた。

……ブルーちゃん、大変な目にあうのね。
私は紅茶を飲みつつ、グリーンに仁王立ちを止めて座るように、また何度も呼びかけた。


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