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「心配かけてごめんね。病院行くから、美佳ちゃん付いて来てくれる?」


しゃくりあげながら、僕の可愛いお嫁さんはこくこくと頷いた。


出会ったばかりの頃は、甘えたで我が儘な僕が面倒見のいい君を振り回してばかりだったのに。


いつの間にか形成は逆転していて、近頃は彼女の思うままに転がされている気がする。


泣くなんてずるいって文句の一つでも言えればいいのに、美佳ちゃんにベタ惚れの僕がそんな事言える訳もなく。


笑っても怒っても豪快に泣いても、とびっきり可愛いお嫁さんに再逆転すら出来ないままがっちり天下を取られてしまうのだろう。


泣きはらした目許にそっと口付けると、嗚咽はとうに収まって安らかな寝息に変わっていた。


「このままお昼寝しようか、美佳ちゃん」


彼女を抱っこしたままこたつの中に潜り込んで、目を閉じる。


―――こんな日常が愛しいって言ったら、君はどんな顔をするのかな。


















続きます→
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