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「どうした?疲れたのか?」

「いえ・・ただデートって大変なんだなって・・。」

「ははは、そんなことねぇよ。相手が好きで逢いたくて堪らないくらいなら何も考えないでいいだろ。デートをどうしたいとか・・そんな事はどうでもいいんだからな。

だが、今のおまえは戸惑っている・・つまりはその相手にそこまでの感情はねぇんだよ。」

「そう・・・ですよね。私・・初めてでどうしていいかとか言う前に・・あの人に対しての恋愛感情が湧いていないのは事実です。

ただ・・・私なんかには勿体ないくらいのイケメンで・・・つきあってと言われた事に舞い上がっていました。」

「そんなもんだろ。そいつと実際にデートしてみればときめきっていうのも出てくるんじゃねぇかな・・例えば・・こういうのとかさ。」

あ・・突然左之さんに抱きしめられた・・

「どうだ?なんとも思ってない俺にドキドキしねぇか?」

ドキドキなんてもんじゃないよ・・・心臓が飛び出そう・・・

「左之さんっていつもそういう感じで恋愛指南するんですか?」

どうしても聞きたくなって

「さぁな・・・これは・・企業秘密ってやつだ。でも・・・ここまでサービスしたのはおまえだけだぜ。」

サービス・・・忘れてた・・これはビジネスなんだもんね。

「ありがとう。左之さんのお蔭で何とかなりそうです。」

「そうか・・それはよかったな。」

その後左之さんに車で家の近くまで送って貰って

「それではここで。本当に3000円でいいのですか?水族館の入場料とか・・。」

「ああ、いいんだよ。必要経費で落ちるからな。じゃあ、確かに。」

領収証を貰って車から降りかけた時

「これ、俺のメルアド・・・、もし・・もしでいいんだ。何かあったら連絡してくれ・・これはビジネスじゃなくて・・・俺自身の気持ちだから。」

「はい。」

去って行く車を見送りながら・・メモに書かれているメルアドを携帯に登録をしていた・・。
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