7 

気を遣ってしまった美佳からそっと離れ、今日の為に取り寄せたシャンパンを取りに部屋を出る。




氷を入れたワインクーラーにそれを入れ、グラスを持って美佳の眠る寝室へ向かう。



サイドテーブルに載せると、軽くグラス同士が接触し高い音が微かに鳴った。

その音に促されたのか、美佳の重なったままになっていた長い睫の奥の目が、数回の瞬きの後そっと開いた。

『歳?』

焦点の定まり切らないその瞳は、甘く潤んだままで・・・それでも俺の姿を見付けるとやんわりと微笑んだ。

まだ身体を起こさない美佳の傍らに手を付き、触れるだけの口付けをすると・・・

美佳は両腕を俺の首に回して来た。


そのまま俺が身体を起こすと必然的に美佳の身体も起き上がる。



その頃には完全に眼を覚ました美佳は擽ったそうに笑った。





「さあ、順番が逆になっちまったが・・・乾杯といこうか。」





ワインクーラーからシャンパンを引き抜くと、布を当てコルクを抜く。


シューッっと微かな音を立てコルクが抜けるとグラスに注ぎ込む・・・・。








[ 8/10 ]
 


←戻る


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -