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あまりお酒に強くない陽色は薄めに作ってやってもグラス1杯で頬を染め、2杯目で笑顔が増え、

3杯目には可愛く絡み始める。

『さぁの〜!どうして座椅子買ったら駄目だったのぉ?』

今日の買い物の時に陽色は座椅子が欲しいと言っていたが、俺が却下した事をまた訴えてる・・・。




しゃーねぇだろ、座椅子は邪魔なんだって!




「氷足してくるな。」

と冷蔵庫に向かう俺をひらひらと手を振り見送る陽色。



グラスに氷を足すと棚からあるものを取り出し、陽色の元へと持っていく。

炬燵にはこれがないといけない!と座椅子を諦める代わりに買った品だ。


「ほら、これで我慢するって約束したろ?」


炬燵の天板にそれを置く。



篭に盛った蜜柑・・・・。



ほら、膨れっ面が笑顔へと変わった。


蜜柑を手に取り剥き始める陽色の後ろに座り、足の間に納める。


もぐもぐと蜜柑を食べる陽色は俺が後ろに居る事に気付いてない。



グラスを傾けながら陽色が気付くのを待つ。


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