※残業をする兄と父に末っ子が差し入れを届けにきたようです




「柔兄ー差し入れやでー」
「廉造に金造。どないしたんや」
「おかんがお父と柔兄におでん持ってけて。あったかいうちに食べや。」
「俺はさっき仕事明けでばったりそこでこいつに遭遇したで、ついでに」
「おお、ちょうど腹減ったとこやったし有り難いわ」

(ばたばたばた!)

「志摩!あんたんとこの書類不備あるから仕事進まへんやないの…ってあんたらなんでおんの」
「なんやお前騒がしい」
「誰のせいやと思てんの!あんたんとこの書類に不備があるから、こっちの仕事進まへんやないの!」
「ちなみに俺はおかんに言われて柔兄とおとんにおでん届けに」
「ああそお…」
「俺今から食うけどお前も一緒にどうや」
「はあ!?そんな暇あるんやったら書類!」
「ちょっとくらいええやん。どうせ多分今頃所長も蠎さんと食っとるで。まだ晩飯食うてないんやろ?」
「…まだ」
「ほなええやん。廉造、お茶」
「なんで!?ねえ、なんで!?」
「いっちゃん年下でアホやからやろ」
「アホに関しては金兄だけには言われたない」
「なんやと!」
「さっさとせんかい(にこーり)」
「…喜んで淹れさせていただきます」
「俺もちょっとだけ呼ばれよ。廉造、俺のもお茶」
「……はよ帰りたい」


「はい、お茶。できたで。」
「おおきに。」
「…あてはちょっとしたらすぐ戻るで」
「分かっとるて。俺もまだ仕事残っとるしな」
「はよ食おで!」
「落ち着きいや」

「…お、うまい」
「やっぱ寒なったらおでんやな!」
「…志摩のおばさんのおでん久しぶりやわ」
「お前もうちょい食いや。ほら、この玉子とかうまいで」
「…別に自分で食べれるんやけど」
「ほら」
「…しゃあないなあ…(ぱくり)」
「うまいやろ?」
「おいしい」
「あ、大根半分食いたい」
「丸ごと食べたらええやないの」
「半分でええ」
「別にええのに。…半分でええんやな」
「おん。(差し出された大根ぱくり)」



「…今俺すごいいたたまれないもん感じてんねんけど」
「黙って食え。で、帰るで」
「…せやな、うん。」



ナチュラルにあーんし合う柔蝮が書きたかっただけです



「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -