おめでとう!裕次お兄ちゃん♪


新しい手帳、最初のページの最初の日付。
それは私の大好きな裕次お兄ちゃんの誕生日。

「ふふっ」

私はペタリと赤いハートのシールをはる。
お正月生まれか・・・。なんか裕次お兄ちゃんらしいよね。
毎年、お兄ちゃんが新しい1年を連れてきてくれるんだなぁ。
手帳を眺めながらそんなことを考えたりして。

コンコン

「奏ちゃんいる?」

私は急いで手帳をしまい、返事をする。

「いるよ〜。」

返事をしつつドアへ向かうと、カチャっとドアが開き裕次お兄ちゃんが顔を出した。

青い瞳にサラサラにゆれる黄金の髪。
新年の真っ青な空に、まばゆい太陽って感じ?
そんなことが頭をよぎり、思わずクスっと笑ってしまった。

「ん〜?どうしたの奏ちゃん。」

「ううん。なんでもないの。お兄いちゃんこそどうしたの?」

「うん、明日の大晦日の夜にさ、二人で初詣に行かない?」

思いもかけない誘いに、私の体温がすぅ〜っと上がる。
でも、みんな一緒じゃなくて大丈夫なのかな?

「あはは。みんなのことが心配?大丈夫!要さんにお願いしておいたから♪」

「どうしてわかったの!?」

びっくりしてお兄ちゃんをみると、へへっと笑って私の頬をつついた。

「だって顔に書いてあったもん。他のみんなはってさ?」

頬をつつかれてますます体が熱くなる。そんなことされたら顔が赤くなっちやうよっ。
私はそれをごまかすように早口で明日の予定を尋ねた。

「じゃっじゃ〜明日はどうすればいい?」

「ん?そうだなぁ22時くらいに要さんに俺のところに連れてきてもらうようにお願いしておくよ!」

そういってウィンクをすると、じゃあね〜と手を振って部屋へ戻っていった。
お兄ちゃんと二人きりで初詣に行けるなんて!
パタンとドアを閉めると、私はベッドにうつぶせにダイブした。
ひとしきり喜びをかみしめると、明日着ていく服を選び始めたのだった。。。
 

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