「お姉ちゃん、あの…。手を、繋いでも…いい?」

「もちろん!
 今日は何でも瞬君のお願いを聞いちゃうよ?」

真っ赤になった瞬君が可愛くて、私は笑顔で頷いて瞬君の手を握る。

「あ、あのね、お姉ちゃん!そうじゃなくて…」

瞬君は言いながら、私の手を外して…指を絡めて手を繋ぎ直す。

「こういう…繋ぎ方はダメ?」


瞬君の真剣な瞳に、抑えていた私の気持ちが動き出す。

それは、熱を伴って私の頬を染めていく。


「ダメじゃない…///」

小さくなった私の声を拾った瞬君は、胸が苦しくなる程の笑顔を見せた。

「ありがと、奏ちゃん…。大好きだよ」

「ありがとう、瞬君。
 …そう言ってもらえると…お姉ちゃんは嬉しいな」

零れそうになる気持ちを隠して照れ笑いをした私に、瞬君は真剣な瞳を見せる。


「違う。僕の『大好き』はお姉ちゃんへの『好き』じゃない」


「え…?」


「僕は…奏ちゃんを一人の女性として『大好き』なんだ」


言葉と共に強く握られた手に、私の気持ちが溢れ出す。


「私も…」

「奏ちゃん?」

「私も…瞬君が好き…っ!」


言葉と共に溢れる気持ちが涙になって私の頬を伝う。

瞬君の綺麗な指が、私の涙を拭いながら優しく頬を撫でる。

「奏ちゃん、泣かないで」

「泣くよ…嬉しいもん」

「奏ちゃんが僕を好きだと言ってくれるなんて夢みたいだ…。
 僕…もう気持ちを隠さなくて良いんだね…」


瞬君は愛おしそうに私を見つめる。


「僕…今までのどんなプレゼントよりも嬉しいプレゼントをもらえた。
 ありがとう、奏ちゃん…」




Happy Happy Birthday♪

→雫流より


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