☆厨房にて☆

皆様の食後のお茶のご用意をしようと厨房へ向かうと柊さんに声をかけられた。

「御堂さん、お茶の支度はすべて済んでおりますのでこちらへきてください」

え?私は驚いて柊さんの後をついて行く。
・・・談話室?

*
*
*

「さ、お入りください。」

いつもよりやわらかい柊さんの笑顔。
不思議に思いつつもノックをして扉を開けると・・・

パンッ
パンッ
パンッ

「「御堂さん!誕生日おめでとう〜〜〜♪」」

「・・・!!!」

ハピバースデートゥーユー♪
みんなで歌を歌い始めると、やっとわかってきたようで・・・。

「さぁ〜要さん、ろうそくの火を消して?」

裕次お兄ちゃんに促されながらケーキに近づき、ふ〜っと一気に吹き消す。
ぱちっと電気がつくとみんなでもう一度お祝いの言葉を送る。

「要君お誕生日おめでとう。」

「要さ〜ん、おめでと〜♪」

「要!誕生日おめでとう!」

「要さん、誕生日おめでとう。」

「要お兄ちゃん。おめでとう!」

「御堂さん、お誕生日おめでとうございます。」

みんなの言葉に、少し目を潤ませながら、恥ずかしそうに、でもとっても嬉しそうに微笑む御堂さん。

「御堂さん、これ、お誕生日おめでとう!これはみんなからだよ!」

私は大きなバラの花束を御堂さんに渡す。
ほんのりと頬を染める御堂さん。

「みなさま、ありがとうございます。こんな素敵な誕生日は初めてです。」

「このパーティーはお嬢様が考えたんですよ?」

柊さんがそういうと、また驚いたような顔で私を見る。

「お嬢様・・・」

「えへへ。いつも御堂さんにはお世話になってるし・・・お誕生日ってきいたら
なんかしてあげたたくて・・・。」

いつも以上に優しい微笑を浮かべる御堂さん。

いつもいつもありがとう。
みんなのありったけの気持ち、受け取ってもらえたかな?




happy birthday kaname ♪


―Fin―

→雫流より


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