大事な大事な君との秘密。
 甘くてほろ苦いチョコレートみたいなとろけそうな秘密。
 そっと口元に当てた人差し指は、甘い味がするのかな?

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秘密は耳元で囁く


 裕次お兄ちゃんと付き合うようになって、暫く経ったある日のこと。
 ふっと思ってしまった。

 最近、あんまりしっかり話出来てないかも…。

 そう考えてしまうと、どこか甘えたいような寂しいような気持ちが一気にこみ上げてきてしまった。
 どこかまだ子どもっぽい考えしか持てない自分。
 子どもっぽい一面を持っていながらも、しっかり大人な彼。
 大学生としても、次期頭首としても頑張っている裕次お兄ちゃんを前にすると、どうしても甘えたい気持ちを抑えてしまう。
 いや、抑えたくなるんだ。
 だって、大変になっちゃうんじゃないかって思ってしまうから。
 本当は甘えたいんだけれど…。裕次お兄ちゃんも「甘えてよー」っていつも言っているし。
 でも、どこか強がってしまう自分がいるんだ。


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