「そうだ」
「どうしたの?」
「これ、奏ちゃんに」
「え?」
差し出されたのは、星がモチーフになっている華奢なストラップだった。
「さっき、買ったんだ。可愛かったから…その、お揃い、なんだけれど」
そう言って、もう一つストラップを出す瞬くんの顔は少しだけ赤かった。
そんな瞬くんを見て私はくすりと笑う。
あぁ、どんなに大人っぽくなっても…瞬くんは瞬くんだ。
「ありがとう。大切にするね」
この星の名前を、なんと名づけよう。
なぁんて、ね。
名づけたとしても、それは、内緒。
私だけの、秘密。
「奏ちゃん、どのくらい星がわかるか楽しみだね」
「うーん…自信ないなぁ」
しっかりと絡まった2人の指先。
離れることの無い、
大事な熱。
―Fin―
→あとがき
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