「良いのが見つかって良かったなぁ」

 プレゼントを片手に今度はウィンドウショッピング。
 思ったよりも早く良いものが見つかり、私の気分は最高。
 今日は良いことがあるかもしれないと思いながら、のん気にウィンドウショッピングを始めた、というわけだ。

「…あれ?」

 大通りを少し入った先。
 私は大好きなお店のある小さな路地を歩いていると、見たことのある後姿を見つけた。

 しかし、その姿はいつも見ている姿とは…少しだけ違って。

 さらりとした少し茶色がかった長めの髪をいつもとは少しだけ違った場所でまとめ、よく見かけるスーツやシャツではなく、ロングカーディガンのアメカジスタイル。
 しかもクラッシュデニムにワークブーツを履いて、腰には赤チェックのシャツが巻かれていた。

「…蓮さん?」

 自分でも思った。
 相当間抜けな声。

 その声に気づいたその相手は、ものすごい勢いで振り向きこちらを見つめる。

「な!?奏!?」

 ぽかんとした顔をしている私に対して、大変慌てた顔をしている蓮さん。
 しかも、手には地図らしきものなんて持っていたりして。それでその慌てた顔と…少し赤くなっている頬を隠そうとしていた。

「何してるんですか?」

 私はとりあえず…気になっていることを聞いてみることにした。


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