そんな…昼下がりのこと。
 最近は本当に忙しかったからと、のんびり部屋でくつろいでいた時だった。

 ブルルルル…

 小刻みに震えながら携帯電話が机の上で鳴った。
 何の気なしにカチリと音を立てて携帯を開けると…

「奏ちゃんからだ!」

 受信箱の一番上。差出人欄には『奏』の文字。
 会えないとわかっていたから…。最近ゆっくりと会えていなかったから…。
 こういうことがあるだけで、俺の心は満たされていった。
「どうしたんだろう…?」
 でも、予定があるのに…どうしてメールを?不思議に思いながらメールを開くと…

*+*+*+*+*+*+*+*

2010/2/23 13:17
From:奏
Sub :今、大丈夫かな?
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急にメールしてごめんね。
今…大丈夫かなぁ?

実は、午後から入ってた予定が急遽なくなったの。
だから…もし時間があったら、ゆっくり会えないかな?

裕次お兄ちゃんに、会いたいの。


-----END-----



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 神様は、俺のこと見捨ててなんてなかったんだ!
 そう思った瞬間だった。
 俺はすぐに返信をすると、身支度を始めた。

 何通かのやり取りで決まったことは、
 俺の支度が出来次第、彼女の居る駅前まで迎えに行く
 ということ。

 ただただ、奏に会いたいという気持ちが溢れてきた。
 それは本当に大きくて。零れ落ちてしまうんじゃないかなって思うくらい。

 きっと、今の俺は世界で一番幸せなんだ!


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