そんな…昼下がりのこと。
最近は本当に忙しかったからと、のんびり部屋でくつろいでいた時だった。
ブルルルル…
小刻みに震えながら携帯電話が机の上で鳴った。
何の気なしにカチリと音を立てて携帯を開けると…
「奏ちゃんからだ!」
受信箱の一番上。差出人欄には『奏』の文字。
会えないとわかっていたから…。最近ゆっくりと会えていなかったから…。
こういうことがあるだけで、俺の心は満たされていった。
「どうしたんだろう…?」
でも、予定があるのに…どうしてメールを?不思議に思いながらメールを開くと…
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2010/2/23 13:17
From:奏
Sub :今、大丈夫かな?
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急にメールしてごめんね。
今…大丈夫かなぁ?
実は、午後から入ってた予定が急遽なくなったの。
だから…もし時間があったら、ゆっくり会えないかな?
裕次お兄ちゃんに、会いたいの。
-----END-----
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神様は、俺のこと見捨ててなんてなかったんだ!
そう思った瞬間だった。
俺はすぐに返信をすると、身支度を始めた。
何通かのやり取りで決まったことは、
俺の支度が出来次第、彼女の居る駅前まで迎えに行く
ということ。
ただただ、奏に会いたいという気持ちが溢れてきた。
それは本当に大きくて。零れ落ちてしまうんじゃないかなって思うくらい。
きっと、今の俺は世界で一番幸せなんだ!
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