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「…はぁ〜」


あんな捨て台詞を吐きながら逃げ去ったものの…


「どうしよう、本当どうしよう…はぁ〜」


ため息しか出てこない
何でもするとはいったが、まさか料理をするはめになるとは思っていなかった…
だけど、ため息ばかりついている場合でもない
何を作るか決めなければならないし、買い物もしなければならない…というか


「お弁当って何入れればいいのさぁーーー!!」


そういえば、結局何が好きなのか聞けなかったので、好物がわからないままだ
いや、わかってたところで好きなものが私に作れるのかっていう話なのですけれども…
それ以前に、また名前を聞きそびれてしまった


取り敢えず、某検索サイトで検索をしてみることにした
色とりどりの綺麗なお弁当、動物やアニメのキャラクターを再現したお弁当などの画像が出てきた
わー、皆さん素敵なお弁当ですねー!!
って、作れるかーーーーー!!


私には参考にするには難易度が高すぎるものばかりだったので、卵焼きとかウインナーとか簡単そうなのにだけにすることにした


「よし、スーパーで買い物だ!!」


作るものを決めたら少しだけ気分がのってきた
まず、卵とウインナーは、せめてタコさんには出来るんじゃないかと赤ウインナーにした
これだけでは、寂しすぎるというか、卵焼きとウインナーだけとか酷すぎるので、焼くだけならなんとかなるだろうということで魚も買ってみた


あとは…お肉入れたいよなぁ…お弁当でお肉っていったら唐揚げだよね…
作れるのか?っという考えがよぎるが
そもそも、なにを作ったところでどれも苦手なんだから何でもいっか!
開き直った、うん、どうにでもなれ!
最後に彩りにとトマトとブロッコリーを買って家に帰った


そして、翌日
出来上がったものは、表面は焦げ、中は焼けてるといえば焼けているが所々半熟で妙にどろっとした卵焼き
足の太さ長さがバラバラなタコ?の姿をしたウインナー、もちろん所々焦げている
魚なんて焼きすぎて焦げているところの方が多いのではないだろうか…
唐揚げは…何もいうまい…
唯一まともなのは、ただ詰めただけの野菜くらいだろう


さすがに本番でいきなり出来るわけがないので、一応練習もしたのだが、ここまで酷いとは…


「…ははは、泣きたくなってきた」


こんなものあげるわけにはいかない
でも、捨てるのももったいないので自分でお昼に食べることにした
お隣さんには、もう一度頼んで別のお願いにしてもらおう…


そう決めて、私はお弁当を詰め、家を出たのであった




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