禍ノ子
 豚のポルテ



 No.4 豚のポルテ

 ハーブ豚型 15歳 オス

 天然ハーブの餌だけで育つブランド種
 じわっとした甘み
 ジューシーで繊細な味わい

 小柄、色白、栗色巻き毛
 ぽっちゃり、もち肌、Aカップ
 ドリル型

 美味しい豚肉として出荷される事が夢。


 青々と茂る、初夏のハーブガーデン。背の高いヒマワリと、マリーゴールドの絨毯。金色に輝く庭の茂みから、可愛らしい鼻歌が聞こえてくる。
 ケイトの庭師ガーデナー、ポルテ。
 書斎に続く小さなバルコニーが彼の仕事場で、暇さえあればいつもここで土いじりをしている。

「んー! いい天気だなっ」

 今日はこれから、ふかふかの黒土にハーブの種を撒く。オレガノ、シナモン、ジンジャーにナツメグ。どれも豚肉料理に合うハーブばかりだ。
 お気に入りの紺色のブルマからは、お尻の肉がはみ出している。
 またちょっと太ったかな……ゴムに締め付けられたビキニラインを撫でながら、ポルテは小さな溜息をついた。

 じりじり、初夏の日差し。爽やかな海風と、土の香り。汗でじんわり湿ったポルテのお肉。まるいほっぺは、赤く染まる。食べごろ、ころころ。いつになったら、美味しく食べてもらえるのだろう?

「ポルテ、そこにいるのか?」
「ケイト様!」

 主人の声に振り向くと、丁度ケイトがバルコニーに降りたところだった。午前中は大抵仕事をしている事が多いので、今日はとても珍しい。

「また新しい花壇を作るのか?」
「はい、これからハーブを植えるんです」

 隣にしゃがんだケイトからは、汗と混ざったエキゾチックな香水の匂いがした。
 きらきら光る金色の髪、見上げるほど高い背、モデルのようにすらっと伸びた足。これほど至近距離で見つめても、頭の先からつま先まで自分の主人は完璧だ。
 ケイトがいつも「美味しそうだね」と褒めてくれるおかげで、ポルテは毎日笑顔で過ごすことが出来ている。

 だから、僕はケイト様に食べてほしいって思ってる。美味しい豚肉料理になれたら、すごく幸せなのに。

「ポルテ、ここにひまわりの種も植えるのか?」
「はい、土にこうやって指で穴を開けて、そこに種を入れるんです」
「ふうん、君の便利なおちんちんは使わないのかい?」
「えっ」
「せっかく丁度いい形なのに」

 唐突な主人の提案に、ポルテはかあっと真っ赤になってしまった。
 豚の半獣であるポルテの生殖器は、ドリルの形をしている。細くて、くるくる渦を巻いていて、変な形だから本当はあまり見られたくないのが本音だ。

「で、でも、ばい菌が入ったら腫れちゃいますし」
「もしそうなったら、私が毎晩薬を塗ってあげるよ」
「で、でも、でも、おしっこする時、すごく痛いから……」
「それなら、良くなるまでカテーテルを通してあげよう」

 ブルマの上からおちんちんをなぞられたポルテは、恥ずかしくてぎゅうっと目を瞑った。
 大好きな主人に逆らいたくない。けれど、同じくらいとても恥ずかしい。本当はこんな事に使ったらいけないと思う。けれど、ケイト様が望んでくれるなら……。
 青空の下でブルマを下ろすポルテ。うずまきちんちんの先っぽが、ばねみたいに弾んで飛び出した。

「……いつ見ても、本当に可愛くて魅力的だね」
「んっ、いや、ケイト様……」
「このくるくるしたおちんちんも、安産型のお尻も、むっちりした肉厚の太腿も、私はとても大好きだよ」
「……っ」
「最近、おっぱいも大きくなってきたんじゃないか? 男の子だけれど、ブラジャーが必要かな」

 優しく抱きしめられて、腰に響く甘い声で囁かれると、なんだか切なくなってしまう。ポルテはケイトから逃げるように四つん這いになると、ふかふかした黒土の上に、そうっと腰を下ろした。

「……っ、ん」

 ほくっ、と乾いた土の中に、茎の先を埋める。少しひんやりしているような、あったかいような。くるくるっと穴が開いたのを確認しながら、ゆっくり腰を上げていく。

「あっ」

 先端から、蜘蛛の巣みたいな銀色の糸が、つうっと垂れた。恥ずかしくて、顔が上げられない。

「……可愛いポルテ。早く君を食べてしまいたい」
「ケイト様っ、僕ならいつでも……」
「サラミにハム、それともソテーにしようか。可愛い君は、特別に美味しく料理しなくっちゃ……そうだ」
「えっ、……ひぁッ!」

 じゅぷんっ!

 丸出しのお尻に、水撒き用に準備していたゴムホースが挿入された。あまりに突然すぎて腰が逃げたのを、ケイトの力強い両腕が引き戻す。

「あっ、あぁん……っ! ケイト様ぁ、な、なんでっ……」
「私は腸詰めも大好物だから、ここを綺麗にしておかないと」
「んっ、ん、あぅ……っや、ひあぁあっ!」

 ぷしゃぁああっ!

 勢いよく注ぎ込まれる、冷たい水道水。お臍の裏までぱつんぱつんにされる圧迫感に、ポルテはもがいて土を掴んだ。

「はあんっ、はあんっ、ああんっ! ケイト様ぁっ、おなか……くるしぃっ」
「ここに何を詰めようか? ローズマリーにバジル、香りの高いスパイスもいいね。想像するだけで生唾が出る」
「はんっ、んん、んっ、ふぅ、ふうっ……は、ああん……抜いて、ケイトさま……ぁっ、いやぁあ!」

 あまりの苦しさに、空を仰ぐように反り返ったポルテ。がくがく揺れる視界。泥だらけの身体。風船のようなお腹は、今にも弾けそうだ。

「はあ、ポルテ……まるでお腹に赤ちゃんがいるみたいだ」
「ああ……だめ、も……ッだめ、でちゃ……ひっく……う、うんち、出ちゃ……」
「いいよ、思いっきり出しなさい。お腹の中を綺麗にしようね」
「あっ、あ……っケイト様、見ないれ……っや、ひゃぁああっ!」

 ぶしゅぅううっ! プシャッ! びちゃびちゃっ……

 ケイトがホースを引き抜くと、濁った噴水がポルテのお尻から噴き上がった。四つん這いで逃げようとするポルテを、ケイトが背後から捕まえる。

「……はあっ、はあ、はっ……だめだよ、水が透明になるまで続けようね」
「ああんっ、あん、も、もう、いやぁあっ……ゆるして、ケイトさま……っやぁあん!」

 窒息するほど、きつく抱き締められながら、再び挿しこまれる太い管。びゅううううぅっ……っと冷たい水が、無常にも注ぎ込まれていく。
 内側からたぷたぷに膨らんだポルテのお腹を、ケイトは愛しげに撫でた。

「下ごしらえが済んだら、もっといい物を詰めてあげるからね」

 もっと柔らかくして、丁度いい縦割れアナルになったら、美味しく“食べて”あげよう。
 無知で愚かな、私のメインディッシュ。

 美堂ケイトの手にかかれば自給自足生活すら華麗である。しかしその実態を知る者は、彼以外に誰もいない。


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