禍ノ子
 兎のオレイユ



No.5 兎のオレイユ

ロップイヤー型 16歳 オス

臆病で集団生活を好む
寂しいと死んでしまう

内気、泣き虫、まつ毛
ミルクティー色の垂れ耳
仮性包茎

年中発情期を起こしているのが悩み。


 主人の書架の隅で、兎のオレイユは震えながらうずくまっていた。普段は大人しくここで本を読んでいるのだが、今日は悩ましげな自分の吐息に溺れている。

「……っ、んん!」

 着けっぱなしのコンドームの先が、何度目かの精子を受け止めたのを見て、オレイユは泣きそうな顔でおろおろと自分の垂れ耳を頬に押し当てた。

 定期的に訪れる、発情期だ。

 櫛が通りそうなほど長い睫毛に、大きな瞳のオレイユは兎の獣人だ。ミルクティー色の長い垂れ耳の見た目通り、おっとりした性格である。
 紺色リボンのセーラー服は、よく似合っているが子ども用サイズだ。十六才のオレイユには丈が短すぎるので、少し恥ずかしい。普段はそれに揃いのショートパンツを履いているが、発情期の間は汚してしまうので、コンドームとニーハイソックスで過ごすように、主人のケイトから言われている。

「オレイユ、ここにいたのか」
「……っ、ケイト様!」

 いつの間にか背後に主人のケイトが立っていて、オレイユはますます泣きたくなった。
 着けっぱなしのコンドームに、何度か射精してしまっている。本当は毎回取り替える決まりなのに、恥ずかしくて回数を誤魔化してしまった。

「何回射精した? それは、三回……いや、四回か?」
「ま、まだ、三回です」
「一回ごとに変えなさいと言っているだろう。何のためにポシェットを買ってあげたと思っているんだ」

 オレイユの首から下がっているのは、これも子ども向けの、ふわふわうさぎのポシェットだ。中にはXXSのコンドームが十個入っている。
 昨日はそれを全て使い切ってしまったのが恥ずかしくて、今日はわざと取り替えなかったのだ。

「悪い子には、お仕置きが必要だ」
「いやぁっ……ごめんなさい」

 怯えるオレイユを抱き上げたケイトは、ふわふわの垂れ耳に口付けながら甘い声で囁く。

「誤魔化した分は、戻さないといけないね」
「ひっ……!」

 涙目のオレイユは、自分の垂れ耳を両手でひっぱって口元を抑えた。
 前にも同じお仕置きを受けた事がある。カテーテルでケイトの精液を睾丸に直接注がれるのだ。

「んぁああっ、ケイトさまぁっ……」

 コンドームは摘んで外され、とろとろにふやけた鈴口に、細いカテーテルの先が押し当てられる。そのまま、ちゅぷん、と挿し込まれ、ぬるつく精路の奥にカテーテルが侵入した。

「んあぁっ、あっ……んあっ」
「オレイユはここを弄られるのが好きだね、いやらしい子だ」

 こよりを作るようにカテーテルを捻らせて、わざと精路の中を遊ばれる。オレイユは何度も内股を痙攣させた。

「ごめ、らさい……っああぁ、そんな、しちゃ、」
「……はぁ、私のかわいいオレイユ」

 ケイトは軍服のベルトを外すと、自分の陰茎を露出した。オレイユの鈴口から伸びるカテーテルの先を慣れた手つきで自らの鈴口に通していく。くちゅ、とお互いの亀頭がキスをすると、そのままケイトは自分のものを扱き始めた。

「あっ、あ……だめ」

 ケイトの勃起した男性器がどくどくと脈打っている。やけに存在感のある、重たげな陰嚢。こんなのはいけないと思うのに命令に逆らえない。

「溢さないように、私の物をしっかり支えて……もっと脚を開きなさい。そう、いい子だ」

 言われた通りに脚を開き、両手でケイトの物を握ると、上から手を重ねられてそのまま一緒に扱かされる。
 太い脈が浮き上がっていて、熱くて、硬くて、逞しくて。奥で揺れる陰嚢の質量に、これから注がれる精液の量を想像してしまう。
 一際びくんっ、といやらしく脈打った、と感じた瞬間、精路の最奥に火傷したような熱が広がった。

「あっ、あぁあ……! 出て…、出てる、ケイト様のが、」

 自分のものとは全く違う。もっと濃厚で、重だるい精子だ。カテーテルを通して精路を犯される行為に、オレイユはじっとしていられずに、足を宙に蹴り上げた。

「ぁああんっ! あんっ、ひぃ、ひぁあ……!」
「はあ……あぁ、オレイユ……いい子だ」

 容赦のない射精から逃げるように腰を振っても、カテーテルを通して深く繋がってしまっている。オレイユに陰茎を支えさせたまま、ケイトはかわいそうな双玉を片手でまとめて握った。

「ほら、発情したばかりのお手玉に元通りだ……ああ、こんなに腫らして……可愛くて堪らない」
「あっ……、あ、あ…ッ、おち、ちん、こわれちゃ……っ」

 ケイトは自分だけ先にカテーテルを抜き去ってしまうと、まだ管が挿さったオレイユの鈴口の上に結び目を作り、そのまま中に押し込んで栓をしてしまった。ひどい仕打ちにオレイユは痙攣しながらケイトを見上げたが、すでに彼の視線は腕時計の上にある。

「会議の時間だ、オレイユ」
「いやぁっ、いや、いかないでケイト様!」
「会議が終わるまでいい子でいられたら、たっぷりご褒美をあげよう」

 甘くも残酷な命令に、悲鳴を上げて泣きじゃくるオレイユ。ケイトはただ優雅に微笑するだけだった。

 美堂ケイトの華麗なる戯れは時に気まぐれである。しかしその実態を知る者は、彼以外に誰もいない。


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