お見合い | ナノ


「・・・えーと」


先程とうって変わって沈黙がじっとりと続く、目の前には少しだけ眉間にシワを寄せてピクピク怒っている綱吉さんにあからさまに溜息をつくリボーンさん、あと正座をさせられているここらで知らない人はいない金髪頭とカエル、わたしの横にはあたかも迷惑そうな顔をした雲雀恭弥だった


「本当にごめんね、なまえちゃん」
「あ、はい、や、わたしもよく見ればこんな大事にならなかったので」
「なんでいっつも正門から入ってこねぇんだ馬鹿共」
「アルコバレーノうるさいんだけど、正門遠いいからから面倒なんだよ、王子に命令すんなし」
「ザンザス呼び出すよ?」
「・・・わかったから呼び出すのはヤメテ、ツナヨシ」


慣れた日本語にびくびくしつつわたしはふっと視線を上へと仰ぐ、やっぱり切り裂き王子もこの世界じゃ頭の上がらない人も目に見えているようだ、綱吉さんがいつも以上に頭っぽく見えるのはきのせいじゃないみたいでわたしは小さく安置の溜息をついた、ふう、思った以上に力が抜けていく


「チッ・・・ま、いーや、なまえ、悪かった、・・・王子が謝るとか本当ありえねーんだかんな!」
「いや大丈夫確かにびっくりしましたけど怪我もしてませんし、ベルさん」


びっくりしたと言った時なんとなく雲雀恭弥が肩を震わせたように見えたけど気にせずひらひらとベルさんに傷痕ひとつない手をみせたら綱吉さんや雲雀さんにカエル帽子をかぶった子がハテナマークをたてた、雲雀さんてわたしをガンガン見てる、人はこれを略してガン見と言うけど言葉から思えない程に痛い視線がどうにもヒリヒリした


「堕王子先輩、この人と知り合いなんですかー?」
「オイコラだーれーがー堕王子だカエル!」
「ゲロッ」
「俺も初耳だなあ、なまえちゃんとベルフェゴールが知り合いなんて」
「ボスのお使いでよくお城にお邪魔するんですよ、最近はボス直々に行かれる方が多かったんですけどね」
「ミーも一応暗殺部隊に入ってますフランですー宜しくお願いしますねー」
「あ、はい!」


ぎゅっと少しだけ冷たい手が絡んでフランくんは無表情にも少しだけ愛想よく笑った、ベルさんを先輩と呼んだりわたしが知らない限り新人さんなんだろう、でも指にゴツリとはまっているヘルリングをみてすごいひとだ!と内心わたしはびくつき、伴って口からでたのは敬語だった、いやわたしのが年齢的には上そうだけど役職的にはわからない、悔しいけど自然と出るのは当たり前に敬語だったのだ
そうしたら雲雀恭弥にじいとやけに視線が痛いくらいに見つめるものだから眉を潜め視線を辿ればパチリとまじあって雲雀恭弥はそれを合図に関心した様に唇を開いた


「君って本当にマフィアだったんだね」


失礼だ!と思って言おうとしたがベルさんも綱吉さんリボーンさんまでも笑い出してフランさんも「ミーもそう思いましたー」なんて言うからわたしは押し黙ってしまうのだ



指先からスピードスター




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