中学生の恋愛など愛とは言えないような甘ったらしい、子供の繋ぎ止めだったと思う、
現にわたしは今、それを実感している 真っ白なウェディングドレスを纏った私の友人はとても綺麗に笑っていた(私の醜い笑顔とはおおちがい)それはそりゃ私の友達だから結婚なんてとても喜ばしいことだけれどその彼女の隣にいる黒髪の、ずっと前の恋人のおかげで私の色素はなくなるのだ
彼にとっては、私なんてなににもならない存在だったのだろう


「・・・え?」


ぼうっとリンゴーンとなるベルを耳にしていたら私の腕の間になにかが落ちてきた(ブーケ?)
階段の上を見上げれば綺麗な花嫁と花婿が並んでいる、あ ブーケトスだったんだ
手に収まったブーケを見る、周りの人はいいなあ!なんて言っているけど私にとってはこの綺麗なブーケは只の憂鬱にしかならなかった
もう、彼は私の恋人ではなく結婚するのは、飽くまで次 なのだ(次に彼はいない)幸せだと言えないそんなブーケに私は憎しみを持った、醜い醜い、でも今はそれを隠すための笑顔しか出来ないのです(未練タラタラで情けない)



「ひばり、さん」
「・・・久しぶりだね」
「お久しぶりです、今日はおめでとうございます」
「、ありがとう」


お色直しに行った友人が出ていき控室に入れ替わり入ってきた彼に私は挨拶をした 本音二人きりなんてきま付くて仕方がないけれど、ふっきれるたものチャンスなのかもしれない
そう、わたしはこの人たちを応援するためにここにいるんだよ、(ああ、気持が悪いよ)


「恭弥さん」
「っ」
「・・・あなたは、今 しあわせでしょうか」


口に出してしまったのは私の醜い姿をうつす言葉
目を見開く彼がなんだか私は少しだけ羨ましかった
こんなことを聞くなんて失礼かもしれないけど、ごめんなさいね 本当に


「・・・うん、しあわせだよ」
「そう、ですか、良かったです」


ぐらぐら、頭が揺れるぶれるこのまま堕ちてしまいたい
左手の薬指に光るダイヤモンドは私の瞳のかぶさりまるで見下されるかのように輝いた(やだ)
言いたくないけど、嫌な言葉を夢中でつづった呼吸が辛いのも今は気にしてはいられない


「わたしも、しあわせです、ひばりさんがしあわせだから」


本当はしあわせなんかじゃないのに
私はうそをつく
(涙は祝福のためと言わせて)



嘘つきピエロの憂鬱
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