ぼふんっ
何時もの誰もいない白の海にわたしは飛込んだ
サボるのには屋上と第二に無人として有名な保健室が私的にベストだと思う、でもひとつ難点と言えば先生もあまりこないから暖房がついてないところ
ベットの毛布もひんやりしていて逆に寒くなってきた素肌を一二回擦りあわせた
暖房のスイッチを手探りで探せばベット脇にあってカチッと言う音がきこえまた手を擦りあわせる、寒いなあ学校の暖房って点火するの遅いしすぐすぐ暖まらないから嫌い
そう思って息を重ねた手に吹きかけて毛布をかけないまま目を瞑った


コツコツぼふっ


先生が来た?と耳だけで周りのローファーの音をきけば私の寝ている隣に何か重圧がかかってベットがギシと小さく悲鳴をあげた
ゆっくりゆっくり少しだけ黒になれた目をあければそこには恭弥君が私と向かい合う形で寝ていた


「きょーやくん・・・」
「・・・なに」
「寝るの?」
「寒くて寝れる訳ないでしょ、ただ、疲れただけ」
「さっき暖房つけたからもう少しでつくよ」
「待てない、寒すぎ」


恭弥くんもうっすら機嫌の悪そうに目をひらいた
確かにあまり眠そうじゃなかったけど少しだけ顔色が悪い気がする
そっか、と言えば恭弥くんは温もりを探してか毛布を一度手にとったけど放置していて冷たくなったそれを手放して私の首へと伸ばした


「ひゃ!」
「温かい」
「わたしは冷たいよ!」
「じゃあ、」


ぎゅう、恭弥くんはわたしの首ねっこをつかんでそのまま引き寄せた
恭弥くんの手は冷たかったけど体は幾分か温かくて思わず捕まってしまった
そしたら元々近い距離からゆっくり恭弥くんの顔が近付いてきて唇を押し付けられた、それは少しだけ冷たくて
一回距離が戻ったと思えばまたちゅう、今度は覆われるみたいに包まれて口の隙間からゆるゆると温かいものが入ってきだんだん胸が騒だして絡まれる程に頭がぐるぐると渦をまいた

それが終わるごろにやっと暖房がぼうぼうと燃え盛る音がしたけどもうその時点でわたしは暑いぐらいでもう暖房は必要なかった
それは恭弥くんも同じみたいで満足げにわたしの腰に手を回してニヒルに口角をあげてそのまま目を閉じていた


「あったかいねなまえ」
「熱いよ・・・」



ホットな魔法はラブラブな方しかできません


毛布が暖房であたたまるのは私たちが寝静まったあと

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