「スクスクっ、でもねっ、イチカねっ、ベルと仲良くなろうって頑張ったんだよ!」
「ししっ、誰がイチカみたいな餓鬼なんかと仲良くするかよ」
「うっ、ヴァリアーの中も案内してあげたの!」
「でも迷ったし」
「あっあれはベルがっ!」
「あん?」
「っ…、ス、クぅ!」
「ゔぉぉい!分かったから泣くなぁ!!」
分かった、大体分かった
また泣き出しそうなイチカの髪をグシャグシャと撫でてやるとイチカは溢れ出しそうな涙をグっとこらえて笑った
「へへっ」
「たっく、ヴァリアー幹部がんな事で泣いてどうすんだぁ」
擦り寄ってくるイチカを撫でてやりながらベルを見てみる
イチカと同じ位の背格好、金髪の髪、頭の上のティアラ、まだまだ餓鬼
だけどさっきから投げられる殺気がハンパねぇんだよなぁ
「スク?どうしたの?」
「あ゙?いや、何でもねぇ」
甘えたままの状態で首を傾げて問いかけてくるイチカ
やっぱり普通の餓鬼はこんなもんだよなぁ
小さくて、細くて、頼りなくて、すぐ泣いて、甘えてくる
何だかんだ言いながら子供らしいイチカが可愛くてしょうがない
← →
Back