えっ、何、何が?

訳が分からない私はベルに促されるままに鏡を見た
短く切りそろえられた前髪がお花をモチーフにしたヘアピンでとめられている

あ、これルッス姐に貰ったピンだ


「…前髪余計短く見える」
「短い方が目見えて可愛いじゃん」
「ベルに言われたくない」
「うっせ」


ペチンと軽く叩かれた

叩く事ないじゃん、本当の事なんだから
でも、可愛いと言われて悪い気はしない


「へへっ…」
「何笑ってんだよ?」
「何でもないっ」
「意味分かんね…なぁ、このままデート行かね?」

「へ?」
「行こうぜ」
「任務から帰ってきたばっかりなんだけど…」
「どうせAランクだろ?」


返事を待つ気配が全くない
クローゼットを開けて中にある白いふわっとした上着とピンク色のスカートを慣れた手つきで出していくベル

ちょっ、勝手に漁らないでよ!


「やだベルっ、あたしこれから寝るの!」
「お前に拒否権ねぇから」


出した服を投げ渡してニッと悪戯に笑う
そんな笑顔にキュンとする
でもそんな事絶対言えないっ
恥ずかし過ぎる!


「…分かった、行けばいいんでしょ」
「ししっ、分かってんじゃん」


満足そうなベルを横目に1人溜め息


やっぱり王子様にはかなわないや




END



......
(あれー、イチカ先輩随分大胆なイメチェンですねー)

(う、うるさい!)


でもやっぱりからかわれる








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