あかりがまぶしいメルマガ「かわせみだより」2017年4月号
(コラムまとめ) 2017/04/08 22:23
「かわせみだより」2017年4月号のコラム「副店長のぼやき」を掲載します。
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配信遅刻失礼しました。春の陽気にあてられている副店長です。
時はめぐり、また春がやってきました。車通りは心なしか激しくなり、新しい季節とともに人が行き交う時節であります。
ここ一年くらい、自分の言動や常識が相手にどのように伝わるかを考えさせられることが多々ありました。時にそれは、自分と相手という二者、お互いの立場の認識に開きがあることを教えてくれます。大切にされていることを知った時、同じくらいかそれ以上に大切にしてくれる人もいれば、甘えてわがまま三昧に振る舞う人もいます。何かを失った時、失ったものにばかり気をとられる人もいれば、失った原因・要因に目を向ける人もいるでしょう。
甘えない人を『もっと頼りにしてよ』と責めるのも。
失ったものに固執しない人を『冷たいんだね』となじるのも。
人間は違いを悲しみながら、それでも他人を愛してしまうのでしょうか。
創作者にとって一つ一つの作品はよく人間に例えられます。 我が子や自分自身や恋人などが最もよく聞くたとえですね。作り出した全ての作品に対して、人間に対する感情と同等のものを多かれ少なかれ抱くのが普通なのだと思います。別段創作をするわけでもない人々でも、そういうものだとどこかで聞いたことがあったり、理解することならできると思います。
しかしながら、理解は経験とはだいぶ違うところにいるものです。
自分が経験したことを、無条件で相手も経験しているとは絶対に言えません。だからこそ私たちは、世界を書き、人間を書き、経験・感情・認識を表現し続けるのだと思います。
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