引き合う万有引力




(メモ)男性恐怖症土方
物心が着いた頃から父親のことが怖くて近づけなかった。
否、<男性>が怖くて近づけなかったと言った方がいいのか。
父親はとても優しい人だったけれど、それでもだめだった。
頭を撫でようと伸ばされた腕に黒い影を重ねて見てしまい、体が震えひどい時には嘔吐する。それが後に夢にまで出てきてうなされて一晩中寝れないなんてことも珍しくはなかった。

十四郎がこうなったのは全て誘拐されてからのことだった。
近くの公園で遊んでいて、母親が少し目を離したすきに攫われた。
両親が血眼になって探し、近隣の住民も一緒になって探してくれて、警察までもが動いて総出で探した。
それでもなんの情報も得られず絶望に打ちひしがれていた一月後、十四郎は家の前で発見される。
ぼんやりと空を見つめ、膝を抱えていたのを出勤しようとした父親が見つけたのだった。





■■■ 鴇色
■■■ 藤鼠
■■■ 若苗色
■■■ 鴇鼠
■■■ 秘色
■■■ 紅梅





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