おいしいクッキーが焼き上がりました。
さあ、約束の時間です。出かけましょう。







あれれ?
何やら廊下が騒がしです。どうやらヴォルフラムとギュンターがユーリを挟んで言い争っているみたい。


「ヴォルフラム!いい加減自室で寝なさい!陛下と一緒のベッドで寝るなどうらやまし…いえ、陛下が困っておられるではないですか!」
「ぼくとユーリは婚約者だ!一緒に寝るのはあたりまえだ!」
「そ、それがなんだと言うのです!私と陛下には誰も入り込めない愛の絆が、」
「それならぼくとユーリの間にはサラボット山より高い愛の絆がある!そうだろユーリ?」
「サラボット山ってどんな山!?富士山よりも高いのか!?アルプスより高いのか!?そもそも俺達男同士だよね!?まずそこから討論を始めた方がおれはいいと思うんだけど!?」


ケンカはダメだよ。仲良くしなくちゃ。ほら、クッキーをあげるから三人共仲直りをして?
クッキーを食べた三人はにこにこ笑顔。あ〜、よかった。


でも大変!せっかく焼いたクッキーがなくなっちゃった。代わりのものを調達しないと。
そうだ、中庭で花を摘んで行こう!




中庭に行くと村田くんがいました。何やら困っているみたい。どうしたの?


「いや〜、うっかり眼鏡を落としてしまってね」


それは大変、探さなくちゃ!
広い中庭を二人で探索。時間はかかったけどやっと眼鏡を見付けたよ。


「ありがとう!助かったよ〜」


眼鏡を見付けてにこにこ笑顔の村田くん。あ〜、よかった。


でも大変!約束の時間が過ぎちゃった。急がなくちゃ。
花を摘むことも忘れて目的の場所へ。





こんこん。


部屋のドアをノックする。中から出てきたのは少し怒った顔のコンラート。


ごめんなさい。
ここに来るまでの経緯を話すとにこにこ笑顔のコンラート。


「知ってるかい?お使いの途中、たくさん道草をした赤ずきんちゃんが最後にどうなったのか」







「狼に食べられちゃうんだよ」






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