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最近不思議なことがよく起こる。勝手に部屋の中が綺麗になっていたり仕事が終わっていたりするのだ。
このことをアニシナに言うと「あなたがいない間に小人がやってきているのでわ?」と言われた。
小人…。小さくて可愛いに違いない。ぜひとも見てみたいものだ。
最近は忙しい。仕事に追われてゆっくり寝ている暇もない。机に座ったまま眠気が襲ってきた。耐え切れずそれに身を任せる。
…………。
…足音が聞こえた。小人が現れたのか!?
ガバッと体を起こすとそこには一人のメイドがいた。その手には毛布がある。メイドはあわてふためく。
「す、すいません!その、部屋をお伺いしたら寝ていられていたので、風邪をひかれたらダメだと思い、その…!し、失礼します!」
「待て」
呼び止めると小さな体がびくっと震えた。
「部屋の掃除や仕事をやったのもお前か?」
「っ、あの、その…」
「どうなんだ」
「…わ、私です。勝手なことをして申し訳ございません!」
勢いよくメイドは頭を下げる。
「謝る必要はない。助かったのは事実だ」
「閣下…」
「だが」
腕を掴み引き寄せる。すぐ近くに顔がある。座っているためこっちが見上げる形となった。
「これからは私がいない間にこそこそとするな。いいな?」
「は、はいっ」
赤い顔で何度も頷くその姿はリスのようでとても可愛いかった。