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「ムウマ、明後日R9に行きましょう」
「むう?」
あーるないん、アールナインR9!!人間のときも遠出はあんまりしない主義だから行かなかったけど、今となってはかなり行きたい場所になってる。あの時行っておけばよかった場所ベスト5に入っていた。
しかもノボリさんは毎日お忙しくて疲れてる、だから初のお出かけだ。
行く行きます行きたいです!!ノボリさんに軽い体当たりをすれば、驚いたらしいノボリさんが撫でてくれる。ああ、そういえば私からこんなことするのは珍しいのか。
「嬉しいのですか、ムウマ?」
「むう、むー」
「そうですか」
ノボリさんが優しいので、私はとりあえず機嫌をとるように膝の上に収まることにした。



買い物に行こうとまだあまりなついていないムウマを誘ってみれば、思いの外喜んでくれました。
無理矢理ゲットしたようなものですし、そのうえあまり好かれていないようでしたのでとても驚きました。
こんなに喜んでもらえるならば、もっと早くに有給を使うべきでしたね。
「ギアステーションを使いましょうか、空を飛びましょうか」
膝の上に収まるムウマに聞いてみれば、少しだけ撫でていた手を押し返します。
「任せる」……と言っているのでしょうか。久々にのんびりとした夜です、シャンデラ達も新入りのムウマを珍しそうにしている。
「む、むう」
その視線から逃げるために、わたくしを盾にしようと隠れるムウマに歓迎するよと言うようにシャンデラが手を差し伸べています。わたくしのことをちらっと見たムウマはそれに誘われるようにクダリとわたくしのポケモンたちの方へ行きます。
さすがですね、種族からでしょうかムウマもうれしそうで、ついポケモンたちに嫉妬してしまいそうです。ここまで早く仲良くなられてしまうと、長々と交流をしてやっとそれなりに懐いてもらえたわたくしとしては羨ましい限りでございます。
「ムウマなじんでるね」
ずっとポケモンたちの交流をほほえましく見ていれば、クダリが隣にやってくる。
「ええ、よかったです」
「ぼくも仲間に入ってこよっかな」
「止めなさい、大人げない」
クダリがわたくしの制止も聞かず、ポケモンたちの輪に入っていく。
その騒ぎに乗じたのか疲れたように、ふわふわと戻ってきたムウマ。
「むう」
「お疲れですか」
「むうう」
必死に首を振るムウマ。……?
「もしかして、そんなに行きたいんですか?」
「むう!!」
わたくしの胸に飛び込むようにたいあたりをした彼女。
「ブラボーでございます!!」
「む!?」
可愛くて思わず抱きしめてしまいました。感極まるとはこのことでしょうか。
「なんということでしょう、あなたがここまで喜んでくれるとは」
「むう?」
「ですが、明日はまだ仕事がありますからね」
首をかしげるムウマを抱きしめれば、抜け出そうともがきますが残念ながら逃がすつもりはございません。
「ノボリーうるさいー」
クダリからのブーイングですが、オノノクスに乗られかけてるあなたにだけは言われたくないです。
13.01.17

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