drrr! #ろちしず



初めて本気で人を好きになりました。
「しーずお!」
性別、♂。年上。しかも身長も負けてる。
でも、本当に好きだった。
いや、今も好きだけど。
「なんだよ。また来たのか」
なんだかんだで嬉しそうな顔をする、最近、そう気付いた。
それがまた可愛くて。
こんな背も高いし男前にそんなこと言うのはおかしいと、自分でもわかっている。
「また来たよ、悪いか?」
悪びれもなくそう言い放つと、静雄は溜息を吐いて、呆れながらつぶやいた。
「何時も引き連れてる女どもはどうしたんだよ。」
「え、居るけど?」
静雄の事は埼玉でも有名だ、だからおびえているんだと思う。
そういうと静雄はさびしそうに笑った。
「…だよな。すまん」
「…何で謝るのか俺には解らない。俺が来たくて来てるだけだし、静雄が嫌ならもう女の子たちは連れてこないし」
本気だった。
もちろん女の子は大好きだけど、静雄の方が大事だと思っているから。
だから、そういった。
「な…っ、お、おまえはそれでいいだろうが、そいつらは傷付くだろ?駄目だ」
「…俺、静雄のそういうとこが好きだよ」
「ごまかすな!」
ごまかしてなんかない、ホントだよ。
気付いてほしい。
それだけなのに。
どうして伝わらないんだろう…。
恋に恋するってこういうことなんだな。
こんなに苦しいなんて思ってもみなかった。
「覚悟しとけよ?」
ぜったいに振り向かせてみせるから



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