苦しめばいいと思った。
今思えばそれは、醜い嫉妬心か、狂った愛だったのか。
最早分かったものでは無いけれど。

壊したくなった。
ころす、じゃなくて、こわす。
違いは生きてるか、死んでるか。
違うと思っていた。
でも、これではかわらない。
いざやの精神は壊れていて、生きてたって、意味が無いじゃないか。
「しずちゃんしずちゃんしずちゃんしずちゃんしずちゃんしずちゃんしずちゃん」
『しずちゃん』
初めて力を制御出来た日、俺に囁いてきたあいつらの呪いの言葉よりも、怖くて、逃げ出したくなる。
いざやは俺の名前を、壊れたテープレコーダーみたいに叫び続けるだけ。
殺したも、同然。
いや、それ以上に惨いことをしたかもしれない。
でも、嬉しかったんだ。
それがいちばん、ひどい。




（人形の名前を吐きだし続ける情報屋）

（それを受けて恍惚の表情を浮かべる人形）


さて、より狂っているのはどちらでしょう？



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